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2017.01.23 (Mon)

『マルコポーロの足跡』レビュー

販売:ハンス・イム・グリュック社
作者:ダニエレ・タシーニ&シモーネ・ルチアーニ
2~4人向け、約120分
マルコポーロの足跡 公式

重厚大型:☆☆★☆☆:遊び易い
幸運頼み:☆☆☆★☆:戦略判断
独立気楽:☆☆★☆☆:絡み合い
安価素朴:☆☆☆☆★:高級豪華

総評:
ミープル駒の代わりにダイスを置くようになったワーカープレイスメント。
いわゆるダイスプレイスメント。最近いろんな所で見るようになった。
目的は単純で、各プレイヤーはシルクロード時代の偉人となって旅行しましょうというもの。

得点手段は、最終目的地である北京に辿り着くとか、目的地カード(チケライみたいなもん)を
達成するだとか、契約タイルを達成するだとか、色々。
わからなければとりあえず北京を目指せばいい、っていうのは簡単で助かる。

途中途中立ち寄った街には自分の商館を置くことが出来て、次から町ごとの能力が
使えるようになる。ここは拡大再生産要素。
なので、如何に手早く基盤を整えてブーストするか、計画運用が大事。

とまぁこの辺りまでは割りとオーソドックスな、昔からある作り。
最大の特徴は、最初各プレイヤーに配られるキャラクターの能力が軒並み強いこと。
常にダイスが1個多いだとか、ワープ移動していいだとか、いきなり北京(!!)から始まるだとか。
最初説明聞くと「え?大丈夫なのそれ?」と困惑するが、
やってみるとちゃんとバランスが取れていて再び驚くというw
バランス調整すごい頑張ったんでしょうねー。

ここがスゴイ:
・ダイスをジャラジャラ振りながら一喜一憂出来るし、負けてもダイスのせいに出来る。
・先にアクションを取られても、追加費用を払えば実行できるため、そこまでギスギスした
 置きあいにはならない。
・キャラごとの能力が非常に個性的なため、自分はもちろん、他人の動き方も見てて飽きない。

ここがアカン:
・キャラクター別の強さはバランスが取れているものの、やはり使い勝手に差があり、
 場当たり的なプレイでも何とかなるキャラもいれば、最序盤から緻密な計算を要求される
 キャラもいたりで、その辺りで事故の要因を孕む。
(かといって、キャラごとに「このキャラは初心者にもお勧めです」と公式に明示すると、
 それはそれで賛否両論になってしまうので難しいのだが)
・小刻みに移動するより一気に移動した方が費用効率が良くなるのだが、一気に移動しようとすると、
 移動アクションの費用+移動ルートの費用(+先置きされてれば追加費用)で
 それをお金とラクダそれぞれ数える必要があるため、ごっちゃになって計算ミスが起きやすい。
12:29  |  ゲームレビュー  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

2016.12.24 (Sat)

『リカーーーリング』レビュー

販売:賽苑
作者:?
3~5人向け、約30分
リカーーーリング公式

重厚大型:☆☆☆☆★:遊び易い
幸運頼み:☆☆☆☆★:戦略判断
独立気楽:☆☆☆☆★:絡み合い
安価素朴:☆☆★☆☆:高級豪華

総評:
より強い役を出していき、誰も出せなくなったら場を流して、という大富豪ライクなゲーム。
大富豪と違って階段役はなく、最初に出た役で出せる役が縛られたりはしない。
また、同一カード枚数が多ければ多いほど、数字に依らず強い。
(8のペアより、9のトリオが強い。同枚数なら数字の強さは1が最強>…>9>Rの順)

しばしば「アブルクセン系」と例えられるが、個人的には全然違うゲームに感じられる。
従来のゴーアウト(大富豪系)と一線を画す部分は、強いカードを場に出すと、
直前に出されていたカードを引き取る部分。
つまり上書きするたびその前のカードが手札に入ってしまう。
これにより、単純に「強いカード出せるから出すわ」ではなく、「このカード要る?」という
ジレンマも絡むようになった。
さらに、このやり取りは場を介して行われるため、誰が何のカードを手に入れたか見える。
これも互いの戦力状況のヒントになるという訳だ。

もう一つ面白い部分は、「場のカード+1枚までしか出せない」ルール。
仮に8を5枚持っていても、場札が2枚なら8は3枚までしか出せない。
これにより、同じ数字のカードを大量に持っていれば単純に強い、訳ではなくなってる。
他のプレイヤーが直前の枚数までお膳立てしてくれて始めて意味を持つのだ。
基本的には同じカードを手札に揃えた方が強いが、それだけでは勝てない。
シンプルなカード構成、シンプルなルールでありながら、
実に考えどころの多い、奥深いゲームに仕上がっている。宇宙的な神秘を感じる。

ここがスゴイ:
・簡単なルールで濃厚なインタラクションを実現
・考えなしにプレイしてもぐるぐる手札が回っていく感覚が楽しい

ここがアカン:
・ゲームの肝が実のところインタラクションに収束しているため、ガチゲーマー同士で遊ぶと
 あそびのない、息の詰まるゲームに変貌する
・ダイナミクスさを残す意味では、+1枚縛りは何らかのコスト支払いによって無視できる
 (ロンデルで言うブースト移動)くらいのあそびを残した方が良かったように思う
20:59  |  ゲームレビュー  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

2016.08.16 (Tue)

『ロード・オブ・スコットランド』レビュー

販売:Z-man(日本はアークライトゲームズ)
作者:Richard James
2~5人向け、約30分
ロード・オブ・スコットランド日本公式紹介

重厚大型:☆☆☆★☆:遊び易い
幸運頼み:☆★☆☆☆:戦略判断
独立気楽:☆☆☆★☆:絡み合い
安価素朴:☆☆★☆☆:高級豪華

総評:
9種類のシンプルな能力、得点も獲得したカードの数字、と
カードだけで2~5人という幅広い人数に対応した取り回しのしやすいゲーム。
とはいえ、やはり特殊能力を一通り説明するのは骨が折れます。
また、説明書の日本語が絶妙に読みづらく、エラッタも多数出てることと相まって
かなり難読となっています。

んで、大揉めした特殊能力の発動条件ですが、要点まとめるとこんな感じ。
<訂正前ルール(誤訳ルール)>
・自分の軍だけ見て、最も低い数字のカードを出した場合使える
・4~5人プレイ時:自分の軍を色別で見て、最も低い数字のカードを出した場合使える
<訂正後ルール(本来のルール)>
・全体の軍を見て、最も低い数字のカードを出した場合使える
・4~5人プレイ時:全体かつ色別で見て、最も低い数字のカードを出した場合使える
訂正前はソロ感が強く、訂正後はインタラクションが濃くなっています。

ドイツゲーム視点から言えば、「あえて弱いカードを出すことで、他のプレイヤーの計画を狂わせる」
ことが出来る、訂正後ルールの方が確かに正しい姿のように思えるのですが、
いきなり1を出されて、「あとは数字の出しあいね」という展開になるのは割とお寒いです。
(能力使ってなんぼのゲームちゃうんかい、と)
また、プレイ人数でルールが変わるのもマイナス。初期枚数や構成が変わる程度なら構いませんが、
根幹に関わる能力発動条件が変わるのは、どう考えても美しいデザインではありません。

なので個人的には、「訂正前ルール+人数変わっても条件変えず」が一番綺麗な気がしてます。
(あるいは完全に3人がベストなゲームと開き直って訂正後ルールで遊ぶか)
ただ、どう考えても「任意の敵軍1枚を捨て札にする(ウィームス族)」がぶっ壊れており、
(敵戦力を減らしつつ、自軍は増えるので相対アドバンテージ差がすごい)
これがあることにより、「先にカードを出すのは狙われるだけ損」な空気になってしまいます。
すると、「自軍にもう1枚追加で出す(マギル族)」を連発で使って、
最後の最後にまくれるラスト手番プレイヤーが有利、という話に行き着いてしまいます。

どのルールを採用してもどこかしら歪さが残ってしまう、というのが私の所感ですね。
「元々が古いゲームだから大味」と考えるべきか…
正直現代の感覚から言えば同人レベルの作品になってしまっていると思います。

ここがスゴイ:
・ほぼカードだけで遊べるシンプルな作り
・能力の組合せを考えつつ、戦略を組み立てる楽しさ
・手札は次ラウンドに引き継ぎなので、攻めるか、この回しゃがむか、も考えどころ

ここがアカン:
・能力の強い弱いがハッキリしており、いうほど戦略に幅はない
・ゲームの根幹を成す能力発動条件ルールが何かとガバガバ
13:13  |  ゲームレビュー  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

2016.06.16 (Thu)

『宝石の煌き』レビュー

販売:Space Cowboys
作者:マーク・アンドレ
2~4人向け、約30分
宝石の煌き 日本公式

重厚大型:☆☆☆☆★:遊び易い
幸運頼み:☆☆★☆☆:戦略判断
独立気楽:☆☆☆★☆:絡み合い
安価素朴:☆☆☆☆★:高級豪華

総評:
テキストレスなミニマム拡大再生産ゲーム。
拡大再生産といえば長々とした能力テキストがありがちでしたが、
このゲームはそういったテキストが一切なく、色と数字しか使いません。
スッキリとしたデザインにとても感銘を受けたのを覚えています。
私もゲームを作る際にテキストレスを意識するのですが、煌きから色濃く影響を受けました。

閑話休題。
要素自体は宝石チップ(5種類)、金チップ、発展カード、貴族タイル、と少なく、インストも楽々。
しかし簡単かと言うと、先を見据えて計画を練ったり、他のプレイヤーの狙いを見越したり、
拡大再生産ゲームのエッセンスがふんだんに楽しめます。
宝石チップが世界に限られた数しかなく、みんなが取っていくと「枯れる」という所が魅力で、
これにより他のプレイヤーの動きを束縛する、ロック戦術の存在が奥深さを増しています。
この「限られたリソースの奪い合い」という作りはインタラクションの持たせ方として
様々な所に応用が効くように思います。最近だとナショナルエコノミーもその流れあるかと。

ただ、かなりやり込むとやはり行動が最適化されてきて、
勝負を分けるのは「予約で山から引いた発展カードがたまたまクリティカルだった」
「直前のプレイヤーが取った後に出てきた発展カードがたまたまクリティカルだった」
辺りにはなりがち。
とはいえ、それでもこのゲームを何度も遊んでしまうのは宝石チップの手触りの良さです。
ズッシリとした肉厚のチップで、表面には綺麗な宝石のイラスト。
本当に宝石を手に持ってるような錯覚をさせてくれます。
「コンポーネントの質」もまた、ゲーム世界へ没入させるトリガーとして強い役割を果たすのだなと、
このゲームを通して学べました。

ここがスゴイ:
・色と数字だけを使ったシンプルな拡大再生産
・美麗なアートワーク、質感の良い宝石チップにもうメロメロ
・限られた宝石を奪いあうことで否が応でも熱くなる睨み合い

ここがアカン:
・後半になるほどカードのめくり運が大きく影響を及ぼす場合がある
 (とはいえその運要素も含めて楽しむゲームだとは思う)
17:49  |  ゲームレビュー  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

2016.05.17 (Tue)

『七つの紋章、七つの部族』レビュー

販売:高天原
作者:yio & 常時次人
3~4人向け、約30分
七つの紋章、七つの部族 GMブログ紹介

重厚大型:☆☆☆☆★:遊び易い
幸運頼み:☆☆☆★☆:戦略判断
独立気楽:☆☆☆★☆:絡み合い
安価素朴:☆☆★☆☆:高級豪華

総評:
ここ最近のトリックテイクブームの火付け役となった先駆け的作品。
そして後追いしたどのトリテにも抜かれてない最高峰の完成度だと個人的には思う。
マストフォローで1人1枚カードを出して、一番強い人がトリックを取って…
という基本的な流れはいつものパターン。
ただしこのゲームを直感的にしてくれてるのが「7のカードを集めれば勝ち」というルール。
目標が単純明快なことによって、トリテ特有の「慣れない内は勝ち筋が見えない」を
かなり和らげてくれている。
トリテって結局ルールは分かっても、最後の最後までラウンドが進まないと
大勢が分からないものが多く、それ故に勝っても負けても「どの手が良かった?まずかった?」
のフィードバックが得にくい→リプレイに進まない、な面がある。
その点に関しては「7のカードが取れた手は良い手だった」とひとまず指針が立つので
もう1回やってみよう、には繋がりやすい。
(もちろん、わざと1枚取らせて2枚取り返す戦術もあり得るため、
 「7さえ取れればどんな手でも良い」ということは実際にはないけど。)

もうひとつの特徴はペア戦要素。トリテ×ペア戦という組合せはとても新鮮に映った。
(トリックテイクでペア戦というと鹿狩りが出てくるが、知る人ぞ知るみたいなゲームなので)
ペア戦だとやはり、相方との息が合うかどうかが勝負に大きく影響し、
仮にトリテ熟練者の2人がペアになったとしても、息が合うかどうかはまた別の話なので
付け入る隙は十分にあったりする。
また、負けたとしてもとりあえず互いに相手のせいに出来るので気楽w(ォィ
この辺を掘り下げていくと、ペア戦ゲームで有名なごいたも言ってしまえばトリテなので
もう「ペア戦がそもそも楽しい」に行き着きそうな気はするけど。
ゲーム的には3人でも遊べるが、そんな感じで断然4人プレイ推し。

ここがスゴイ:
・目標が単純明快なので負けても反省点を見つけやすくリプレイしやすい
・トリテ慣れしてる人でもペア次第でどうなるか分からないドキドキ感

ここがアカン:
・特にはない。しいて言うならカードの色が色弱の人には厳しい。
 一応、数字の下に数字の幅(4-10など)表記があったり、村人の持ってる武器が色ごとに違うので、
 そこで見分けは付けられるがちょっと分かりづらい。単純に色別のアイコン付けるで良かったような?
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