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2021.05.31 (Mon)

トゥルーマリンショー1~3を作って学んだこと

最近はこういったデザイナーズノート・技術論的な話は本で書くようにしていた(※専門的な知識を無料で公開すべきではないというご意見が毎回一定数出る)が、当作品をご愛顧頂いた御礼にということで今回は書くことにした。「ゲームを買って持ってる人はより内容が分かる」という点ではある意味有料記事とも言えるだろう、と判断。

さて、今回の焦点である「トゥルーマリンショー」、うまくいった点もあれば、やらかした点もあり、その辺の話が当記事の主題だ。まずうまくいった点、これは『コンセプトの実現』だろう。もともと遊戯王の面白さとして「モンスターを出して、その特殊効果で別のモンスターを出して、それらをサクって大型モンスターを出して、またその特殊効果で…」と芋づる式に繋がる気持ちよさがあり、その面がラッシュデュエルでより強調されたことで、これをデッキ構築ゲームにも転用できるのでは?と考えた。
ラッシュデュエルが強調した点とはつまりカードドローである。元の遊戯王(というかTCG全般)はリソースとなる手札が減ってしまうと動きが鈍くなる欠点がある。ラッシュデュエルでは手番開始時に手札上限まで引くので息切れしづらく、気持ちいい時間を維持しやすい(カードをたくさん使うのはそれだけで気分がいい!!)。そしてこのドロー方式はまんまドミニオンである。「ラッシュデュエル+ドミニオン」というコンセプトは親和性・有効性ともにかなり確信を持って進めることが出来た。

また、モンスターカードを主軸に据えることで「キャラクター性を出しやすい」利点も得られた。ドミニオンのカードは基本的に使い捨てなので、TCGで言う魔法カード的な印象になる。キャラIPものの皮を被せたドミニオンもいくつか出たがあまり成功しなかったのはその辺りも遠因だろう(その点、ハトクラは上手くキャラ性を出したなと思う)。しかし、そこで選んだキャラクターが宝鐘マリンというのは多分に趣味に依るものだったが。いや、一応考えはあった。コロナの影響である。2020年からゲムマを筆頭に販売イベントがあるんだかないんだかという不安定な情勢が続いており、こうなると委託販売が頼みの綱となる。そうなった時に、販路が委託限定になるのなら二次創作も選択肢に入るのではないかと考えた。
二次創作ボドゲの辛みとは「原作ファンでボドゲも好き」という2条件を両方満たす狭い層にしか買い手がいないことだ。なので二次創作ボドゲは「ゲムマに出しても原作ファンが大して来てないので売れず、二次創作イベントに出すとボドゲ好きが大して来てないので売れない」という板挟みにあう。どこのイベントに行ってもスポットが当たることはない。しかし、局所的なイベントではなく、範囲を全国に広げるのであれば津々浦々に欲しい人は点在する。この読みはある程度当たり、近年の二次創作ボドゲでは類を見ないレベルの販売数を(多分)記録できた、と思う。とはいえ問題は、委託でしか売れてない→売上は委託手数料でゴリゴリに引かれる→全く儲からないのだが(まぁ二次創作なんてその方が健全と言える)

さて、ここからは本題のやらかしのターンである。1~3、各弾それぞれで何かしらやらかしてるので、順に振り返っていくこととする。
<第一のやらかし:設計理念に反する要素>
コンセプトが上手く実現できたってさっき書いてませんでした?すまんな、ありゃウソだ。正確には、大きな括りでは成功したが、個々の狭い範囲では思い切りが足らんかった。
根底がラッシュデュエル+ドミニオンという既存概念同士の組み合わせではあるが、とはいえ両方やってる人は少ないし、もっと言えばどちらも知らない人もそれなりにいるだろう。おまけにターゲットが宝鐘マリンファンとなれば「ボドゲって何?」の人も多数だろう。よって、ゲームを極力単純明快にすることは最重要だった。そこで「テキスト効果は基本2行以内、長くても3行(30~45文字)」を己に課した。
しかし、そこを意識するなら初期デッキの内容ももっと単純にすべきだった。効果を特に持たないバニラカードで固めて問題なかった(少なくともドミニオンはそうなってる)し、ましてや他者を直接攻撃するカードを出すべきではなかった。「色々な効果があった方が面白いだろう」というTCGオタク特有の勘違いである。第1弾時点では拡張を出す予定はなかったので、「やれそうな動きは全部詰め込んでおきたい」という欲もあった。コンセプトに徹することが出来ず不徳の致すところだ。

余談:お片付けとマジョリティボーナス(ここは読み飛ばしても良い)
ちなみに、ドミニオンではゲームを1回遊ぶたびに買ったカードを元通り仕分ける必要があり、これを疎ましく思った私は「仕分けにもゲーム的な意味を持たせよう」と考えた。これが各カテゴリのマジョリティボーナスの正体である。自分的にはすごく良いアイデアだと思ったのだが、プレイヤーは実のところ「片付けをしながら感想戦をやる」のでそこまでお片付けタイムを気にしていないことが分かった。まさに独り相撲(まぁ何かしらボーナス点を設定しないと盤面点だけでは勝敗が見えすぎるのと、カードを買うことに後半意味がなくなるので、どのみちこういう要素を入れたと思うが。とはいえ完全にライトユーザーを対象にするなら無くても良い要素である)

<第二のやらかし:すべて味付けを変えたこと>
第1弾の好評を受け、拡張を出すことを決めた。どの弾も毛色を変えることにした。第1弾はだいぶ遊戯王ライク、つまりソリティア寄りにしたので、第2弾はアメリカン(Mtg)な殴り合いテーマ、第3弾はユーロライクな間接妨害をテーマとした。色々あった方が面白いだろうというTCGオタク特有の感性がまたもや発揮された訳だが、肌に合わないカードがあってもプレイヤー側で入れるかどうかのカスタマイズをしてもらえば良いという考えもあった。(デッキ構築ゲームのデッキ構築)
が、これは結果的には失敗だった。拡張を買うプレイヤーは基本的には第1弾が面白かった/肌に合ったから手を伸ばすので、そこで違う味付けを出すのは悪く言えば裏切りである。一方で、全く同じ内容/焼き直しとなればそれはそれで買う意味なしって話になる。よくある『続編のジレンマ』というやつだ。だから我々は「変えすぎず、同じであり過ぎない」の塩梅を探さねばならない。そして、えてして加減を誤る(笑)。大抵の場合は変えすぎてしまう。なぜなら作者はプレイヤー以上にそのゲームと向き合ってる時間が長いので、マンネリを感じやすいというか──違うプレイを張り切って試したくなってしまう。こんなこともできる!あんなこともできる!すごいぞ!……でもそれが、プレイヤーにとって喜ばしいことかどうかの方が遥かに重要である。

<第三のやらかし:便利にし過ぎたこと>
第3弾でEXカード(ホロライブEN)を出すに辺り、購入手段(どうやって購入するか)はだいぶ揺れた。初期テスト版では召喚時に「4金で買う権利が与えられる」というもので、これは厳しいと不評だった。常時効果にして欲しいの声を受けて常時に変更し、さらにEXカードが売り切れても無意味にならないよう緑カードにも効果が及ぶようにした。とにかく親切設計にしようと考えたのだ。全員共通のカードだし、使いやすい分には誰も文句を言わないだろうと。
バッチリ問題があった。
ぶーちゃみーは実質的には召喚により2コスト分損する計算になるので、能力を2回使ってイーブン、3回めから得になる試算だったが、EXカードが十二分に高性能なため、2回で元が取れてしまう。また、常時効果なので都合の良いタイミングで使えば良く、「とりあえず序盤に出してそのままにしておく」という動きが安定する。便利な常時効果は展開をあまりに硬直的にしてしまうのだ。TCGなどで強力な常時効果が許されているのは破壊手段も同時に存在すればこそである。破壊手段のない世界では常時効果を慎重に検討してしすぎということはない。ましてや初期デッキに入ってて100%登場するなら尚の事。
第3弾は全体的に「ゲームスピードが早くなる分には誰も文句言わないだろう」精神が発揮されている(全体的に召喚コストが軽め。ユウティラヌスやアメリアの高性能ぶりは顕著)。せっかくEXカードを追加するのだから、「追加されたけど結局出番なかったね」を避けようという欲目が強かった。しかし、便利さが必ずしも良い方向に働くとは限らないことを痛感することとなった。

この、「便利にしたことでかえってゲーム性が損なわれる」現象を私はよく知っている。ドラクエライバルズである。第5弾で追加されたヒーローカードは「必ず最初に手札に来る」仕様で、立ち上がりがめちゃくちゃ安定する。これによって「入れないという選択肢はない」レベルで高性能であり、それ以前のデッキを全て過去の物にした。勿論、新カードを買わせるのがDCGの戦略なのでパワーインフレは仕方ないのだが、単純に強いカードが出るよりも尚悪い影響を与えた。序盤の動きを皆同じにしてしまったのだ。「どんなに強いカードでも引けない時もある」というTCGの安全弁を自ら破壊している。この前例を知っておきながら二の舞を演じてしまったのはお恥ずかしい限りだ。「皆に使ってほしいから使い勝手/安定性良くしますね」は、こと対戦ゲームにおいては極めて危険な発想である。

ちなみに、ぶーちゃみーの調整案を考えるなら「召喚コストが高い代わりに召喚時に無料でEXが買える」方向に変える。元々の問題は「召喚した上でEXの購入費用も別途用意しておかにゃならん」部分が面倒で不評だったのだから、購入費を召喚コストに含めてしまえば万事解決である。それだけだと何なので、ウケが良かった第1弾の黒歴史の挙動も足してみよう。その場合、召喚コストが重ければ(つまり使い勝手が悪ければ)隣の人に邪魔なカードを送り込む間接妨害となり、軽ければ便利なカードが隣の人に渡ってしまうジレンマとなる。どちらでも良いと思うが、第3弾からは初期カードもボーナス判定に含まれるため、後者の方がより悩ましくなるだろう。
→差し替え用データを用意したので、よろしければご利用ください

さて、3つの反省点が他のゲーム製作者殿の一助になれば幸いである。あとついでに、改善点等もこのように見えているため、トゥルーマリンショーの商業製品化(世界観がNot二次創作)をお考えのパブリッシャー様いらっしゃったら是非お声がけください。よろしくお願いしますゥー!

2021.06.01追記
ひとつ書き忘れていたことを思い出したので追記する。
<第四のやらかし?:拡張タイトルの付け方>
当作品ではどの弾から買っても単独で遊べるように、つまり「入りやすい」ように考えて作ったが、ほとんどの人は順番通り1→2→3の順で買う(そして後ろに行くほど勢いは落ちる)傾向が見られた。安直なナンバリングタイトルでもドラクエやFFであれば「いきなり3から入る」ということはそれなりに(むしろ右肩上がりでゲーム人口が増えていた当時はそちらの方が多いくらいに)あったと思うが、国民的なゲームと比べたところで詮無いことである。
そこに関しては、やはりブレイドロンドみたく、冠名/上の句だけ統一して下の句を変える方式がより「単独でも遊べる」感を打ち出せただろうか?(デジタルゲームだとテイルズオブ方式と言った方がわかり良い)「知らない人には新作に映り、知ってる人には続編に映る」ラインを突けるというか。下手に数字を出してしまうと、例えば4を見ると「これを遊ぶにはあと1~3を揃えないといけないのか…」と考える人は幾らかは出るだろう。この辺はまだまだ知見が足りてない領域である。詳しい人いたら教えてください( 'ω')
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2016.03.06 (Sun)

駆け出し奮闘記「ゲームの海外発送あれこれ」

まいど!ゆおでおまー!
タイトルはいったいいつまで「駆け出し」なんでしょうか
まぁ「駆け出し(だった頃から書いてる)奮闘記」ということで…
はい、そんな訳でね。今回は駆け出しには全く無縁のはずの、海外へゲームを送る方法に関してです。

1.お金の受け取り方法
発送方法の話なのにいきなり入金の話から始めます。
実際国内であれば銀行振込が手っ取り早いですが、海外送金となるとイメージが湧きません。
まぁ銀行行けば海外送金も出来るのですが、振込手数料が結構バカになりません。
銀行によりますが1件につき手数料が3000~6000円だそうです。
んで恐ろしいことに受け取り側の銀行でも手数料が取られます
これが大体10ドル~30ドル。まぁ全部で4000円~9000円かかる訳ですね。たっか!

というわけでオススメはPayPal一択。
メールアドレスさえあれば簡単に口座が開設でき、請求も相手のメールアドレスが分かればOK。簡単!
(PayPalってなんじゃい、という人はこちらをどうぞ。ただ情報がちょっと古い)

肝心の手数料の方ですが、「取引額の3.6% + ¥40」だそうです。
仮に10000円相手に請求すると400円の手数料が取られる訳ですね。あらお安い。
まぁパーセンテージ計算なので、額によっては銀行の固定額の方が安くなる場合もありえますが、
えーっと、11万円以上の取引からかな…?まぁなかなかないですね。
ちなみにこのパーセンテージ、月30万円以上の取引がある場合は割引申請が出来て2.9%まで下がります。
ただ同人で月30万円取引あんの?って言われると普通ないでしょうけど。

これで終わりかと思いきや、手数料の話はまだ続きます。
お金が入金されたとして、あくまでPayPalのアカウント上にお金が入るだけで、手元にはありません!
PayPalを使ってお買い物をする場合はそのままそのお金を使えばいいのですが、
そうでなければアカウント上にお金があっても宝の持ち腐れです。
そこで、銀行口座へお金を引き出すことが可能です。しかしお察しの通り、やはり手数料が取られます。
1回¥250なり。ただし一度に5万円以上引き出す場合は手数料無料になります。
じゃあ5万円以上溜めてから一気に引き出せばいいんだね、と思うじゃないですかー?
ところが6万円以上引き出す場合は「本人確認手続き」を挟まないと出来なかったりします。
この辺、後出し後出しで「それをするにはあれが、そっちはこれが」と言われるので結構イライラ('A`)
公式の説明がだいぶ分かりにくく、別の解説サイトを見た方がよほど分かりやすいという罠がよくある。
まぁ、安かろう悪かろうって感じですね…

2.海外発送方法
一般的には郵便局を利用するのがオススメです。
ただいきなり見に行くと送り方に種類がたくさんあり、どれがなんやら状態になります。
大きく分けて、EMS(国際スピード郵便)と国際小包の2つ。
さらに国際小包の中で、航空便・船便・SAL便の3つ。順に解説します。
(以下、面倒なので全て「アメリカに送る」という想定で書きます)

・EMS:名前の通り早さ重視。かつ値段も安くなるよう経路計算される方法。2~4日。料金表
・航空便:飛行機+陸路で運ぶ。早いが高い。6~10日。料金表
・船便:船+陸路で運ぶ。安いがびっくりするほど遅い。2~3ヶ月。
・SAL便:船と飛行機のあいのこ。2週間前後。

例えば10kgの荷物を送る場合、上から14000円、17650円、6750円、12550円となります。
国際小包の場合、追跡及び保険のためには書留オプションを付けた方が良く、その場合410円追加。
(EMSの方は元々追跡・保険のオプション付いてる)
安さでいうなら船便ですが、2~3ヶ月はちょっと現実的じゃないですね…結局EMS一択かなという気が。

じゃあEMSで送るぜ!と決めたとしてどうすればいいのか。
郵便局の公式ページは読んでもさっぱり分からないので解説します。
まず郵便局に行って、EMSラベルを入手してください。書類用と物品用がありますが、物品用です。
また、インボイスという税関審査用の書類も必要になります。
このインボイス用紙ですが、郵便局の各種ラベル取り置きコーナーには置いてない場合が多く、
直接窓口で聞かないと出てきません。
ちなみに、EMSの荷物種類で「贈り物」としておくとインボイスの提出をサボれたりします。
が、虚偽の申請がバレると、税関で差し戻されたり、トラブル時の保険適用を受けられなくなるため、
紙1枚書くのを面倒くさがってサボるのは割が合いません。真面目に書きましょう。

と、ここまで郵便局を利用する場合の説明をしてきましたが、海外輸送手段は郵便局だけじゃないです。
クロネコヤマト佐川急便にも国際宅急便サービスがあります。
例えばクロネコヤマトなら、10kgでアメリカまで3~7日、8850円。
郵便局より安いやん!という感じなのですが、こちらに関してはまだ試していないので
どういうあれやこれやがあるかは未知数です。クロネコヤマトは悪い噂も多いですからね…
まぁ、次はクロネコヤマトを試してみようと思います。分かったら追記します~

<2017.1.18追記>
重量2kg以下なら格安で送れる小型包装物の存在をすっかり忘れていたので追記します。
「海外に1個だけ送りたい!」「複数送るけど、10個程度だな」という場合はこちらの方法がお勧めです。
料金表はこちら。(※サービスの種類で「小型包装物」を選んで表示ボタンをクリック)
100g程度なら240円でいけますし、2kgでも2760円です。
同じ2kgでもEMSだと4500円かかるので価格差は歴然ですね。
とはいえこのままだと通常郵便扱いなので、郵便記録を追跡することが出来ません。
書留オプションを付けることを推奨します。+410円です。それでもEMSより安いですね。

さて肝心の利用方法ですが、郵便局の案内を読むと「宛名は郵便物に直接書き込め」だの
「税関通知書CN22を貼り付けろ」だの謎の文章が飛び出します。
そして税関通知書の説明を見に行くと「税関通知書にはCN22とCN23の2種類があり~」と
さらに混乱に拍車を掛けてきます。しかしこの辺の説明は書留を付けずに送る場合の話です。
書留を付ける前提であれば一切無視して構いません!

国際書留郵便は普通に郵便ラベルが存在します。(CN22もラベルに合体してます)
但しこの国際書留郵便ラベル、郵便局の各種ラベル取り置きコーナーには大体置いてないです。
窓口に行って聞いてください。あとはラベル項目に従って記入すればOK。

ちなみに、同じ条件でさらに100円程度安くする手段として、国際eパケットがあります。
しかしこちら、事前に国際マイページサービスに登録し、専用パウチを取り寄せ、
自宅のプリンターでラベル一式を印刷、と事前準備があれこれ必要で敷居が高いですね。
パウチの取り寄せは5日間くらいかかるので、急遽送りたくなった場合はちょっとムリ。
頻繁に海外に送る人はご利用を検討するといいのではないでしょうか。
18:14  |  制作奮闘記  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

2015.07.06 (Mon)

駆け出し奮闘記「ゲーム製作失敗事例集」

「作りたい」と心の中で思ったならッ!その時スデに参加申込は終わっているんだッ!

ゲムマ秋の募集が始まりましたね。もう申し込みましたか?当然申し込みましたね?(゚∀゚)
この秋から初参戦という、初々しい方々もたくさんいらっしゃることかと思います。
今回はそんな方たち向けに私がこれまでやらかした失敗談をお聞き頂きたい。
いずれも個人的なミスですが、周りで話を聞くとみな似たような事をやらかしているので
「誰もが通る道」なのかも、とは感じますね。まま、聞いておいて損はないですよ。
先人の屍を越えていくのも後人に課せられた使命です。

case1.盛りすぎ
「あぁ~ラブレター面白いわ~こんな遊びやすくて盛り上がるゲーム作りたいんじゃ~」
「宝石の煌きみたいにコンポーネントがしっかりしてるとそれだけでテンション上がる~」
「アグリコラみたいにランダムサプライでカード構成が毎回変わるとリプレイにも繋がるよね~」
遊びやすくて、奥が深くて、見栄えが豪華で、繰り返し遊べて……
理想のゲーム像を考えるのは決して悪いことではないのですが、
「頭はライオン、胴体は山羊で尻尾は毒蛇…口から火を吐き空も飛ぶ…」
といったキマイラは残念ながらファンタジーの世界にしかいません
現実世界にキマイラを生み出そうとしても出来上がるのは闇鍋です。
初めて作る時はついつい気合が入りすぎてしまい、
経験がないにも関わらずやたら凝ったものを作ろうとしがちです。(夢見る少年時代)
結果的に「カードが200枚超えた」とか「原価計算してみたら1個3000円超えた」とか、
そうして「100部作ったら総費用は30万円だ、40万円だ」「……作れない」
そういった話の実に多いこと。
しばしばデザインの極意として「引き算の美学」が挙げられます。
要素を減らしつつも機能を損なわない、むしろ向上させることこそ誉れとされています。
ただ機能を足していくだけでは下の下だという訳です。
かくいう私も初めてゲームを作った時はカードが100枚近かったです。
あれもしたいこれもしたいという思いがあったので削りきれなかったんですね。
そして蓋を開ければ原価率は8割越え。数も奮わなかったので見事に大赤字を抱えましたw
作り始める前はみなさん「好きで作るのだから別に赤字でも構わない」と気軽におっしゃいます。
しかし本当に赤字を抱えた時、同じ台詞を心の底から言える人はいません。
作って、持ち込んで、ブースに立って、売る、という一連の流れには
お金以外にも膨大な時間と労力がかかります。
それだけやって、残ったのが「たくさんの在庫と赤字でした」というのは相当キます。
ダメージがお金だけに留まらないということは経験してみないと実感が湧きません。
えー……だいぶダークサイドの話をし過ぎたので話を元に戻すと、
初めての時は「とにかく背伸びしない」ことをオススメします。
どうしても盛りたくなったら、「要素を増やさずに同じ事が出来ないか」必死に考えることです。
あなたが今後もゲームを作りたいと願うなら、リスクヘッジはいくらしてもし過ぎという事がない。

case2.テキストに頼りすぎ
TCGをやっていると罹患する病気のひとつに「長文鈍感症」というものがあります。
うそです。そんな病気はありませんが長ったらしいテキストを「読みにくいな」と感じなくなります。
ここまで長文でしたが気にせず読めた方は手遅れかもしれません。またもやうそです。
まじめに書いてください。すいません。
このTCGという病にかかると、派手な特殊効果が飛び交うようなゲームを作りたくなるようです。
しかし特殊効果で積み上げたゲームはあとあと収拾がつかなくなります
どういうことかというと、
「テストプレイをした結果、Aというカードが強すぎることが分かった」
「そこでAを弱くしたが、Aが弱くなったことでAのメタカードであったBが相対的に価値が下がった」
「そこでBの使い勝手を上げたが、Bが強くなったことでBのメタカードであるCが…」
エターナルバタフライエフェクト!!(作者は死ぬ)
TCGのジャンケン要素を手本にして作ると非常に陥りやすい現象です。
ところが本家本元のTCGはこういったエンドレスワルツには陥りません。
理由は圧倒的にカードプールが多いからです。
1枚や2枚や9枚くらいバランスのおかしなカードがあったところで些細なこと。
いよいよもって危なくなったら禁止カードにしてしまえば良い。なぁにまだ他にもカードはありますよ。
ところが同人ゲームではそうも言ってられません。
カードプールの少なさ故にたった1枚のさじ加減がゲームに大きな影響を及ぼしてしまいます。
これを避けるためにはTCGの真似をやめることです。
「こういう効果があると派手だから」「遊戯王にもこういう効果あるから」
といった根拠を採用理由にはしないようにしましょう。
特殊効果ありき、でデザインするのではなく、最低限の簡素な骨格だけで動かしてみて、
その上で欲しい効果が何か考えるようにすると地獄の盆踊りから解放されます。
とはいえ、この土台作りが初めてで出来るかと言われると、それはまた別のお話…

case3.俺が神だ
傑作を思いついたぞ!
何回も自分で回してみたが何度やっても面白い!
これは間違いなく売れるッ!!
売れませんでした。
どうやら面白いと思ったのは僕だけのようです。
なぜこんなことになったのでしょう?
神様の視点でゲームに接したのが良くなかったみたいです。
一人回しをする時は、仮想プレイヤー1、仮想プレイヤー2…という形で一人何役もこなしつつ
ゲームの挙動を見守るのですが、本来知らないはずの他プレイヤーの手札が見えてしまうことで、
さながら芸能人格付けチェックで自信満々に不正解を選ぶ出演者を笑うように
実際のプレイヤーには認識できない観衆視点の盛り上がりを幻視してしまう事があります。
プレイヤーの選択が傍からどれだけ滑稽に映ろうと、当人達にそれは共有されません。
カイジのEカードを実際に遊んでみたらただのクソゲーだった、と同じ話ですね。
高みの見物というのはそれだけである程度面白いのです。
でもそれはゲーム自体が面白い訳ではありません。決して。
この勘違いは初めて作る時は陥らない失敗かもしれません。
どちらかと言えば過去何度か作って慣れが出てきて、腕に自信がついてきた頃にやらかすのでしょう。
(ちなみにぼくは3回目でやりました)
車の運転は慣れてきた頃が一番危ない」ってホントソウデスヨネ。
この症状に関しては一度かかってしまうと現実に打ちのめされるまで解けることはありません。
冷静な第三者が親身に忠告をしてくれても自分に酔っているため、
「あいつには分からないだけサ」と聞く耳を持ちません。あたしってほんとバカ
まだかかり始めであれば引き返せるかもしれません。
こういう症状があると知っておくことで予防に努めましょう。家に帰ったら手洗いうがいだ╭( ・ㅂ・)و

以上、三大失敗事例集となります。
いやぁこうして振り返ってみると「俺よくまだゲーム作ってるな」って思いますね!
どわーっはっはっは! はは……ハハハハ…
(親指を立てながら溶鉱炉に沈んでいく)

それじゃあみんな、次の地獄(ゲームマーケット)で会おうぜ。
18:48  |  制作奮闘記  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

2015.02.17 (Tue)

駆け出し奮闘記「ゲームタイトルの付け方」

コンニチワー!ゲーム作れよおらァン!
という訳で今回のテーマは「タイトルの付け方」です。

まぁ結論を先に言ってしまうと「自分の好きな様に付ければ良い」です。
以上、おわり。閉店!はい、撤収解散~!
で実際話は終わるんですよね。
なので以下の内容はあくまで↑を理解した上で参考程度にお読み下さい。

1.検索性を上げる
要するに「タイトル名で検索した時にトップに出てくるようにせよ」という事です。
現代においてはゲームの評判を聞いてから買う人も多く、真っ先にタイトルで検索されます。
そういう時に検索しても全く関係ないサイトが出てくるようだとストレスが溜まります。
また、評判を自分で聞きたい時にも一発で出てきた方が聞き漏らしがなくなりますね。

具体的なポイントはこんな感じ。
①アルファベットは使わない
 英文字は格好良いのですが、やはり日本人には馴染みがないため覚えにくく、
 スペルミスも頻繁に起きるため検索には不向きです。
 「海外展開も視野に入れてる!」のなら邦題とは別に英題を用意すればいいだけです。
②長いタイトルは使わない(10文字以下推奨)
 これも上と同様です。長いと覚えにくく、打ち間違いが起きやすくなります。
③難しい漢字は使わない
 これも当然覚えにくくなります。そもそも読めないとかあるし…
④「・」やスペース、記号等は使わない
 発音しない表記は忘れやすく、これも打ち間違いに繋がります。
 ただ、このくらいであれば検索エンジンさんの方で最近は何とかしてくれるかなー?
⑤検索した時にその名前で既存の別サイトが出てくる
 既存タイトルと丸かぶりでは話になりません。

じゃあ具体的にどうすりゃいいの?に関しては一例としてカゲプロ方式をご紹介しましょう。
カゲプロ方式とはッ!!
日本語+英語カタカナ(あるいは前後逆)で組み合わせる事で新しい言葉を生み出す画期的手法である!
例としては「カゲロウデイズ」とか「想像フォレスト」といった感じ。
カタカナで統一するか、漢字を混ぜるかはフィーリング次第ですかね。
カタカナはシャープな感じになりますし、漢字なら重厚に、ひらがなにして柔らかく、というのもアリ。
同じような単語で複数候補をあげたい時はWeblio類語辞典が便利。私も愛用してます。
ちなみにこのカゲプロ方式、元をたどると椎名林檎が元祖らしいですね。無罪モラトリアムとか。
(まぁそれ言い出すと「大正ロマン」とか「大正デモクラシー」とかまで遡るんですけどもw)

検索性に関しては海外のゲームなんかはひどく無頓着で、英単語1つとか、地名そのままとか多数。
でもそんなプエルトリコやらカルカソンヌといった凡庸な名前でも確固たる地位を築いているので、
ゲーム自体が面白ければ、名前なんて何でもいいのかもしれません。_(┐「ε:)_<記事全否定やッ

2.強い印象を与える
タイトルだけで「おっ」と思わせれば向こうから足を運んできてくれます。
当然記憶にも残りやすくなるため、訴求効果は抜群。積極的に狙いたいところ。

①動物で釣る
 ペンギンと猫がボドゲ界隈の二大巨塔ですが、リスやウサギ、ゴリラ、怪獣なんかもいいですね。
 必然的にゲームのテーマも動物関係に寄ってしまうのでそこはご注意を。
 (例:ワリトリペンギン、モモンガ・ジャンプ、ひつじとどろぼう、等)
②食べ物で釣る
 食べ物に興味がない人は少ないのでこれも鉄板ネタです。肉や魚はもちろん、スイーツ、お酒!
 せめてゲームの中でくらい美味しいものが食べたいんです!
 但し、美味しそうに見えるビジュアルをちゃんと用意しないと魅力も半減してしまいます。
 (例:ビバニク、キャンディーチェイサー、くだものあつめ、等)
③ゲームのプレイシーンを捉えたタイトルにする
 ゲーム自体を象徴するような言葉が使われていれば名前だけで想像が広がり、興味を引きます。
 (例:犯人は踊る、海底探検、3秒ルール、街コロ、等)
④ゲーム中思わず言ってしまう台詞をタイトルにする
 上と同じくこれもゲーム自体を象徴する言葉と言えます。実際に遊んだ時に納得感が出せれば文句なし。
 (例:ワニに乗る?、もっとホイップを!、お前アイツのこと好きなんじゃね?、等)
⑤著名なタイトルをもじる
 元々よく知られている単語を少しもじって別の単語にする方法です。連想で印象に残ります。
 ただ、ネタ寄りな印象にもなるので、ゲームテイストと合ってるかは要注意。
 (例:ツキサスホールデム、ドンクラーヴェ、すしドラ、モテねば。等)
⑥本来結びつきそうにない単語同士でギャップを作る
 いちごスパゲティみたいに、正気を疑う組合せはそれだけで強いインパクトがあります。
 しかし、とにかく何でもおかしな組合せにすれば面白くなるかと言われるとそうでもないので、
 センスが求められるタイトルの付け方になりますかね?
 (例:ゴリティア、シンデレラが多すぎる、男前動物園、等)
番外:際どい単語を使う
 「ベニスの商人」という有名な本がありますが皆さん一度聞いただけで記憶に残ったと思います。
 つまりそういうことです。(最近は色々配慮してか「ヴェニスの商人」と表記されてるみたいですね)
 ちなみに僕は「ヴェルギナの太陽」というタイトルのゲームを見た時は思わず二度見しました。
 なんでって?そりゃあヴァギ――
 (例:おさわり人狼、おっぱい・おしり・サンシャイン、互いを男の娘メイドに調教しあうゲーム、等)

さぁ、これでみんなバッチリすてきなタイトルが思いつくようになったね!
おっと、タイトルを思いついただけで満足してちゃダメだぞ!おにいさんとの約束だ!╭( ・ㅂ・)و
15:57  |  制作奮闘記  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

2014.09.30 (Tue)

駆け出し奮闘記「カード曲げ耐性実験」

ひさびさですね!ゲーム作ってますか!?三└(┐Lε:)┘

という訳で今日のテーマは「カードの曲げ耐性」です。
そもそもの発端はPP加工の恩恵が良く分からないから始まりました。
カード印刷する時に追加オプションで選べるんですけどね、
じゃあ具体的にどういったメリットがあるのかは一切説明がないという。(営業努力が足りない!)

PP加工自体は、紙の表面に薄いフィルムを追加することで、
傷や汚れの耐性を向上させるというものです。
実際、PP加工があると黒のベタ塗り部分を触っても指紋が付きませんでした。
なるほど、汚れ耐性があるのは分かったのですが曲げ耐性はどうなのか、これが分からない。
(フィルム層が追加されてる分、曲がりにくくなってるはず…)

そんな風にやきもきしたので、実際に比較実験をしてみる事にしました。
・カードは標準サイズ(63×89mm)
・カードの頭部分を60mmほど出して下側を固定
・カード先端に5.5gの重りを付ける
・先端がどれだけ下がったか距離を計測
という手法を取りました。
雑な実験風景←実験風景

結果は以下のようになりました。(非公式な実験なので社名は伏せます)
P社190K:17mm
P社240K:13mm
P社240K+PP加工:8mm
M社:7mm
S社:7mm
A社:15mm
※カード個体差によるバラツキは面倒くさいので考慮してません。±1mm程度の誤差は余裕であると思います。

PP加工で曲げ強度もだいぶ上がる事は確かなようです。
費用対効果で悩まれてる方の参考になれば。(雑な実験なのであくまで目安レベル)
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