2014.12.19 (Fri)
アドベントカレンダー企画感想6
この記事は、Board Game Design Advent Calendar 2014 の第16~18日目の記事、
のスナッチャー記事として書きました。(´◔ ω◔`)
・企画感想その5はこちら
・企画感想その4はこちら
・企画感想その3はこちら
・企画感想その2はこちら
・企画感想その1はこちら
上記アドベントカレンダーに関する他の方のコメントなどは、
ツイッターハッシュタグ「#bgdac」でも見ることが出来ます。ご興味のある方はどうぞ!
16日目:ボードゲームのグラフィックデザインが果たすべき3つ役割とその効果的な利用法について
著者:あさと氏(TANSANFABRIK)
代表作:ディヴィ・ジョーンズ・ポーカー、人間ゲーム
ルール文章上に言語としては現れないルールをゴーストルールと仮称して、
つまるところ、そのゴーストとは見た目(グラフィック)上に現れるルールだ、という主旨での、
グラフィックの役割と使い方に関するお話。デザインをやっている会社ならではの記事ですね。
(正確には、言語以外の五感に現れるルールを総称してゴーストルールと呼ばれている模様。
ただ、グラフィックに関しての話を主体に進めるのであればゴーストルールというよりは、
グラフィックルール、あるいは視覚ルールと呼んだ方が分かりやすかったかもしれません。
ゴーストの方が名前にインパクトはありますけどね。)
普段分かっているようで分かっていない所に切り込んだ貴重な記事となっており、
・言語ルールに変化がなくとも、グラフィックが変わると違うゲームになり得る
・視覚効果から逆算してゲームデザインを行う事も可能である
といった興味深いポイントも挙げられています。
このお話はグラフィックが与える視覚ルールに関する話なのですが、実際には、
①ルールとしての役割
②プレイアビリティとしての役割
③ゲーム演出としての役割
の三本立てとなっており、②のプレイアビリティはその2の方で書かれています。
③はおそらくその3で書かれるのでしょう。(現時点では記事が完成していません)
しかしながら、全体的に話がフワッとした所から始まるので左脳で理解しようとすると苦戦します。
右脳で掴むように切り替えないと読解が難しいかもしれません。「考えるな、感じろ」の世界。
グラフィックデザインの事を一度も考えた事がないような超初心者向けに、
丁寧に丁寧に書いた結果ここまで長くなった、という感じがしますが、
もう少し簡潔にまとめた方が、読む方も書く方も楽だったんじゃないかなと感じます。
実際、説明用に画像を細かく用意するのは大変だったと思います。(厳しい事言ってごめんやで)
17日目:パクってゲームを作る方法と実践
著者:ろい氏(ペンとサイコロ)
代表作:三千世界の烏を殺し、主と朝寝がしてみたい
他の人のゲームを手本に、新しくゲームを生み出す際の具体例と考え方に関するお話。
「積み重ねの上に一つ新しい石を置く」と書かれており、
これはなかなか堂に入った表現だと感心しました。
具体例には『引くデザイン』と『足すデザイン』の両方が示されていて大変参考になります。
「え?新しい石置くんじゃないの?引くの?」と思った方は大変目ざとい。
元となるゲームに自分なりのコンセプトを加えて別の形を生み出す
ことを著者は提唱しており、ここで言う石とはコンセプトの事を表していると考えられます。
他の人のゲームを手本に、というと私も思い当たる節がもちろんあって、
東方PACTは成敗(カナイ製作所)から着想を得ましたし、
もりやトリックはシャドウハンターズ(ゲームリパブリック)+ベガス(alea社)です。
ギルティブロッサムはゴッズギャンビット(SWITCH GAMES)とノイ(イカルス)を参考にしています。
(いずれも言われないと気づかないレベルだとは思いますが)
んで、作ってみると分かるのですが、
完全にオリジナルのゲームを作ろうとすると、すぐにネタが枯渇します。
情けないと思われるかもしれませんが、1冊の本が1つのネタだけで完結しないように、
ゲームもまた、ネタの起承転結が必要になってきます。
面白いアイデアを一つ思いついたくらいでは、完成までまだ程遠いのです。
なので持ちネタの数はすごく重要です。著者もこう書いています。
ところで皆さんは「パクリ」に関してどう思うでしょうか?
世間一般的にはやはりパクリって悪いイメージだと思うんです。
中国、韓国のパクリ・起源主張には辟易させられてますし、
音楽・ゲーム・漫画・ラノベ業界でも「○○は××のパクリ!」みたいな話は事欠きません。
(そうやって非難する割には日夜ツイッターではコラ画像が大量に出回ってるのですが。おっと脱線…)
良い意味で使われている場面を見かけない以上、
不用意に「私パクって作ってます!」とは言わない方が良い気がします。(お、タイトル批判か!?)
そもそも「パクリ」という言葉自体、定義が曖昧ですからね。
どこからがパクリで、どこまでは参考なのか、境界線がハッキリしない。
ハッキリしない言葉は読み手に都合良く解釈されて危険です。
よく、元ネタに愛があるかどうかとか、敬意があるかどうかで線引が語られる事がありますが、
それも正直言えば何だか分からない部分ではあります。
それよりはまだ、作者に悪影響を与えるかどうか、要するにシェアの奪い取りが起きるか、
で考える方が分かりやすい気がしますね。人様に迷惑かけたらパクリ、かけてないなら参考。
さて話は変わりますが、
本文を見て、他の人の宣伝を先に振ってから自分の宣伝に持っていくのは上手いやり方だと思いました。
そこまで露骨に映らないから自然に見えるんですね。
これには、さすが商品企画を生業にしてる人のテクだなと舌を巻きました。
このテクを私も早速パク…参考にしていきたいと思います!ヽ(゚∀。)ノ
18日目:10年後へ向けたデザイン
著者:雨宮氏(DreamBoardGames)
代表作:MBUGA、QuattRide Wars
長く遊んでもらうためには、という観点で
システム・テーマ・コンポーネントの3つの観点から書かれていますが、
最終的には「一つの作品に継続して取り組む」のが良いのではないか、と締めくくられています。
商業を見れば、カタンや人生ゲームあたりは超絶ロングセラーです。
ワンタイトルだけで頒布拡大を図るというのは
製作&宣伝労力・採算性・普及といった観点で優れていますよね。
一方、経済効果という観点で見れば、
新作が出るたびポチりまくってくれる方が効果は高かったりします。
どちらが良いかは一概には言えないのですが、
ただ、長く続ける事を考えると(年単位で考えると)、
どこかでワンタイトルに注力するタイミングがないと体力切れを起こしてしまうのかな、と思います。
しかし、ワンタイトルを粘り強く売り続けるというのは、
よほど思い入れか確信がないと難しい事のように思えます。
同人だと実例ってあったかなぁ、と考えて思い浮かぶのはギャングスターパラダイス。
2年に渡り、これ一本でイベントに立たれてますよね。すごいことです。
確信があったのかどうか、は作者に聞いてみないと分からないですけど(゚∀゚)
じゃあぽこじゃが新作出すんは思い入れも確信もないんか、と言われれば
そういう時もあればそうでない時もあります。
まぁイベントで新作があった方がウケが良いというのは当然ありますが。
狂ったように新作を出してしまうのは結局「作るのが好き」だからな気がします。
労力やら効率やら経済効果やら、小難しいことを口では言うのですが
いざ蓋を開けてみると「えいやー」でやっちゃってますよね…。
他の製作者もそうなんじゃないかなと思ってますが、私が特別大雑把なだけかもしれません。
なんにせよ、10年後を見据えて作るというのは、それなりに経験を積まないと難しい事かなと思います。
まずは1年、いや半年先を見据える所からでいいんじゃないですかね!(甘え
のスナッチャー記事として書きました。(´◔ ω◔`)
・企画感想その5はこちら
・企画感想その4はこちら
・企画感想その3はこちら
・企画感想その2はこちら
・企画感想その1はこちら
上記アドベントカレンダーに関する他の方のコメントなどは、
ツイッターハッシュタグ「#bgdac」でも見ることが出来ます。ご興味のある方はどうぞ!
16日目:ボードゲームのグラフィックデザインが果たすべき3つ役割とその効果的な利用法について
著者:あさと氏(TANSANFABRIK)
代表作:ディヴィ・ジョーンズ・ポーカー、人間ゲーム
ルール文章上に言語としては現れないルールをゴーストルールと仮称して、
つまるところ、そのゴーストとは見た目(グラフィック)上に現れるルールだ、という主旨での、
グラフィックの役割と使い方に関するお話。デザインをやっている会社ならではの記事ですね。
(正確には、言語以外の五感に現れるルールを総称してゴーストルールと呼ばれている模様。
ただ、グラフィックに関しての話を主体に進めるのであればゴーストルールというよりは、
グラフィックルール、あるいは視覚ルールと呼んだ方が分かりやすかったかもしれません。
ゴーストの方が名前にインパクトはありますけどね。)
普段分かっているようで分かっていない所に切り込んだ貴重な記事となっており、
・言語ルールに変化がなくとも、グラフィックが変わると違うゲームになり得る
・視覚効果から逆算してゲームデザインを行う事も可能である
といった興味深いポイントも挙げられています。
このお話はグラフィックが与える視覚ルールに関する話なのですが、実際には、
①ルールとしての役割
②プレイアビリティとしての役割
③ゲーム演出としての役割
の三本立てとなっており、②のプレイアビリティはその2の方で書かれています。
③はおそらくその3で書かれるのでしょう。(現時点では記事が完成していません)
しかしながら、全体的に話がフワッとした所から始まるので左脳で理解しようとすると苦戦します。
右脳で掴むように切り替えないと読解が難しいかもしれません。「考えるな、感じろ」の世界。
グラフィックデザインの事を一度も考えた事がないような超初心者向けに、
丁寧に丁寧に書いた結果ここまで長くなった、という感じがしますが、
もう少し簡潔にまとめた方が、読む方も書く方も楽だったんじゃないかなと感じます。
実際、説明用に画像を細かく用意するのは大変だったと思います。(厳しい事言ってごめんやで)
17日目:パクってゲームを作る方法と実践
著者:ろい氏(ペンとサイコロ)
代表作:三千世界の烏を殺し、主と朝寝がしてみたい
他の人のゲームを手本に、新しくゲームを生み出す際の具体例と考え方に関するお話。
「積み重ねの上に一つ新しい石を置く」と書かれており、
これはなかなか堂に入った表現だと感心しました。
具体例には『引くデザイン』と『足すデザイン』の両方が示されていて大変参考になります。
「え?新しい石置くんじゃないの?引くの?」と思った方は大変目ざとい。
元となるゲームに自分なりのコンセプトを加えて別の形を生み出す
ことを著者は提唱しており、ここで言う石とはコンセプトの事を表していると考えられます。
他の人のゲームを手本に、というと私も思い当たる節がもちろんあって、
東方PACTは成敗(カナイ製作所)から着想を得ましたし、
もりやトリックはシャドウハンターズ(ゲームリパブリック)+ベガス(alea社)です。
ギルティブロッサムはゴッズギャンビット(SWITCH GAMES)とノイ(イカルス)を参考にしています。
(いずれも言われないと気づかないレベルだとは思いますが)
んで、作ってみると分かるのですが、
完全にオリジナルのゲームを作ろうとすると、すぐにネタが枯渇します。
情けないと思われるかもしれませんが、1冊の本が1つのネタだけで完結しないように、
ゲームもまた、ネタの起承転結が必要になってきます。
面白いアイデアを一つ思いついたくらいでは、完成までまだ程遠いのです。
なので持ちネタの数はすごく重要です。著者もこう書いています。
”変な袋小路に入ったネタは、いじるより捨てた方が早いです。だからいつでも捨てられるように、元のネタの数は重要になります。ネタが少ないと、悪いアイデアにいつまでもこだわってしまいます。”
ところで皆さんは「パクリ」に関してどう思うでしょうか?
世間一般的にはやはりパクリって悪いイメージだと思うんです。
中国、韓国のパクリ・起源主張には辟易させられてますし、
音楽・ゲーム・漫画・ラノベ業界でも「○○は××のパクリ!」みたいな話は事欠きません。
(そうやって非難する割には日夜ツイッターではコラ画像が大量に出回ってるのですが。おっと脱線…)
良い意味で使われている場面を見かけない以上、
不用意に「私パクって作ってます!」とは言わない方が良い気がします。(お、タイトル批判か!?)
そもそも「パクリ」という言葉自体、定義が曖昧ですからね。
どこからがパクリで、どこまでは参考なのか、境界線がハッキリしない。
ハッキリしない言葉は読み手に都合良く解釈されて危険です。
よく、元ネタに愛があるかどうかとか、敬意があるかどうかで線引が語られる事がありますが、
それも正直言えば何だか分からない部分ではあります。
それよりはまだ、作者に悪影響を与えるかどうか、要するにシェアの奪い取りが起きるか、
で考える方が分かりやすい気がしますね。人様に迷惑かけたらパクリ、かけてないなら参考。
さて話は変わりますが、
本文を見て、他の人の宣伝を先に振ってから自分の宣伝に持っていくのは上手いやり方だと思いました。
そこまで露骨に映らないから自然に見えるんですね。
これには、さすが商品企画を生業にしてる人のテクだなと舌を巻きました。
このテクを私も早速パク…参考にしていきたいと思います!ヽ(゚∀。)ノ
18日目:10年後へ向けたデザイン
著者:雨宮氏(DreamBoardGames)
代表作:MBUGA、QuattRide Wars
長く遊んでもらうためには、という観点で
システム・テーマ・コンポーネントの3つの観点から書かれていますが、
最終的には「一つの作品に継続して取り組む」のが良いのではないか、と締めくくられています。
商業を見れば、カタンや人生ゲームあたりは超絶ロングセラーです。
ワンタイトルだけで頒布拡大を図るというのは
製作&宣伝労力・採算性・普及といった観点で優れていますよね。
一方、経済効果という観点で見れば、
新作が出るたびポチりまくってくれる方が効果は高かったりします。
どちらが良いかは一概には言えないのですが、
ただ、長く続ける事を考えると(年単位で考えると)、
どこかでワンタイトルに注力するタイミングがないと体力切れを起こしてしまうのかな、と思います。
しかし、ワンタイトルを粘り強く売り続けるというのは、
よほど思い入れか確信がないと難しい事のように思えます。
同人だと実例ってあったかなぁ、と考えて思い浮かぶのはギャングスターパラダイス。
2年に渡り、これ一本でイベントに立たれてますよね。すごいことです。
確信があったのかどうか、は作者に聞いてみないと分からないですけど(゚∀゚)
じゃあぽこじゃが新作出すんは思い入れも確信もないんか、と言われれば
そういう時もあればそうでない時もあります。
まぁイベントで新作があった方がウケが良いというのは当然ありますが。
狂ったように新作を出してしまうのは結局「作るのが好き」だからな気がします。
労力やら効率やら経済効果やら、小難しいことを口では言うのですが
いざ蓋を開けてみると「えいやー」でやっちゃってますよね…。
他の製作者もそうなんじゃないかなと思ってますが、私が特別大雑把なだけかもしれません。
なんにせよ、10年後を見据えて作るというのは、それなりに経験を積まないと難しい事かなと思います。
まずは1年、いや半年先を見据える所からでいいんじゃないですかね!(甘え
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