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2015.05.20 (Wed)

デザイナー、8つの民族

※これはジョーク記事です。真に受けないようにしましょう。

現在、ゲームマーケットで活動しているアナログゲームデザイナーは8つの民族に分類出来る。
1.ゲームマニア族
2.IT技術者族
3.大学生族
4.リア充族
5.ベンチャー族
6.デザイナー族
7.デジタルゲーム族
8.漫画家族
の8つである。上から順に多い想定で並べている。

以下に各民族の特徴を述べる。
1.ゲームマニア族
熱狂的なボードゲームファン。好きが高じて作るに至ったケース。
ゲームマーケット黎明期から活躍し、経験・ゲーム知識ともに最も豊富である。
一方で「海外の優れたゲームに追いつかねば」という偏った考えがあり、
昨今の人狼(コミュニケーションゲーム)やリアル脱出ブームを冷めた目で見ている。
また、歴の浅い人間に対してはしばしば高圧的な態度を取る。知識語りが大好き。
ちゃんとしたボードのあるゲームを作ろうとする者は大体ここに分類される。
作るゲームはしっかりとした骨太なものが多いが、派手さはなくマニア向け。
良くも悪くも殻の中に閉じこもりがち。ある意味もっともストイックな民族である。
しかしその辛さに耐えかねてか、最近は減少傾向に転じている。

2.IT技術者族
子供の頃はゲームクリエイターに憧れていたが色々あってゲーム会社には就職せず、
IT業界の荒波に揉まれ摩耗する中、ふとしたきっかけからアナログゲームに出会い
「人間に処理を丸投げしてもいいんだ!」と深い感銘を受け、一気にのめり込んだケース。
(背景が妙に生々しいことに関して詮索してはいけない)
仕事柄システム設計が得意で、説明書を書くのも普段仕様書を書いてる流れで割と得意。
また、システムの無駄の無さ、例外の無さに偏執的な美学を持っていることが多い。
しかし実際に遊んでみると「よく出来てるが楽しくはない」という理論先行パターンに陥りがち。
デジタルゲームに対しては夢を諦めた手前、辛辣に当たる者も一部いる。
ただし任天堂に対してだけは手放しで褒め称える。花札を作ってた会社は別腹らしい。

3.大学生族
TCGから入ってきたケース。
経験・知識・技術ともに未熟だが有り余る時間と若さでカバーする。
常識に欠ける囚われていないため、時に非凡なセンスのゲームを出してくる。
一方でとんでもない駄作(既存作の劣化コピー品)を出してくることも多い。
基本的に仲間複数人でつるんで製作することが多く、テストプレイ環境は充実している。
奇想天外な爆発力という意味では最もポテンシャルを秘めているが、
説明書を書く力には決して明るくないのでまず読めない=遊んでもらえないパターンも多い。
また、金銭感覚にも明るくないため平然と価格破壊を行ってくる。この野郎。

4.リア充族
別名Podcast族。人狼ブームから入ってきたケース。
人狼の流れを汲んで、コミュニケーションまたは正体隠匿ゲームを作る傾向にある。
交友関係が広いためテストプレイ環境が充実しており、
知識ではなく感覚でゲームを作る天才肌タイプが多い。
コミュ力の高さからか、説明書も読みやすいことが多く、内容も独創的で侮れない。
面白い奴が作るゲームはやはり面白いことが多いのだ。
ブームを背景にした環境の良さもあり急速にその数を増やしている。
ゲームマニア族とは対極的な位置関係にあり、目の敵にされているようだ。

5.ベンチャー族
大学生族とリア充族を足して2で割ってベンチャー精神を加えたケース。
「一旗あげてやろう」という気概があるため精力的に活動するが、
やる気が空回りしているのか、胡散くさい集団も少なくない。
やる気を見せるだけあって独自のコネクションを持っている所が多く、
意外な流通網の広さから、(内容の割には)意外な売上数を叩きだしてたりする。
営業って大事ですね…!
個人より動かせるお金が多く、立体的な独自コンポーネントでも作りあげる。
マネーパワーisゴッド。ある意味もっとも勤勉な民族(そうでなければ死ぬから)。

6.デザイナー族
普段はグラフィックデザインを生業としている民族。
どこ経由で入ってきたのかは謎に包まれている。
 (趣味の小物作りからコンポーネント繋がりで入ってくるらしい)
周囲から頭ひとつ抜けたオシャレな外観デザインで出してくるため注目を集めやすい。
一方で、「見た目の割には」と批判の的にもなりやすい。
このため、初作品が見事完売しても第二弾・第三弾と続ける者が少ない。(デザイナーは繊細)
説明書もパッと見は綺麗で見やすいのだが、ルールの書き方自体は門外漢らしく、
解釈がハッキリしない文章や、例外漏れなども散見される。
これも批判に拍車をかけているようだ。
過度に外観を良くしてしまうのも考えものである。

7.デジタルゲーム族
デジタルゲームがかつての隆盛を失った影響か、昨今はアナログに転向する者も少なくない。
しかし元々ゲームを作っていただけあって、システム・世界観・グラフィック・説明書の
見せ方は勘所を押さえている。転向してすぐにも関わらず実績を残す者も多い。
元々その業界でファンや知名度を獲得している点も強みか。
また、やはりデジタルゲームの流れからか、一人用ゲームが多い傾向にある。
しかしこの分野は全体的に見てもまだまだ未開拓領域が多く、
今後の開拓には期待が持たれる。

8.漫画家族
極めて数の少ない希少種。
自分で絵が描けるためグラフィック費用を浮かすことが出来るのが強み。
ただし絵を描くことに時間が取られてしまう分、他の部分に力を掛けられなくなってしまう。
あまり凝ったゲームを作ることには向いてない。長期的にはデメリットが勝る。
デジタルゲーム族同様、元々のファン・知名度がある点は強み。
一度作って満足し、元の漫画家生活に戻ってしまうパターンが多い。つむじ風のような存在。

さて、8つの民族を紹介した。
単純に一人一民族という話でもなく、中にはハイブリッドや全噛みタイプもいるだろう。
ひとつの物差しとして民族で測ると、製作者達の違った面が見えてきて購入の参考になるかもしれない。
逆に製作者は自分の起源を考え、離れた位置にいる民族と交流をさぐる目安にすると良い。
1民族のやり方だけではすぐ壁に行き当たってしまうからだ。
「これがずっと正解」という楽な道は残念ながら無い。死なない範囲で色んなことをやってみよう!
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