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2014.04.01 (Tue)

駆け出し奮闘記「コンポーネントの省スペース化あれこれ」

さぁ、ボードゲームを作りましょう!(懇願

世間はエイプリルフールですが至って平常運行です( ´ω`)
さて今回はゲームコンポーネントの量を減らすアイデアについてまとめます。

コンポーネントを減らすことには以下の様な大きなメリットが伴います。
【メーカーメリット】
・原価投資を抑える事ができる
・(手作業製作なら)箱詰めが楽
・コンパクトなのでイベントに持ち込める量が増える(またはカバンが軽い)
・大量の在庫を家に抱えても布団の置き場は確保しやすい
【ユーザーメリット】
・財布にやさしい
・小さいのでちょっとした旅のお供に持って行きやすい
・天井に届くまで箱を積み上げて崩れたとしても圧死リスクを軽減できる

実に良いことずくめです。
やはり時代は小箱ゲーム……と思う一方で、大箱のメリットも押さえておきましょう。
ゲームストア「バネスト」の中の人が箱の大きさについて語られています。
ボードゲームの箱の大きさについて(togetterまとめ)
キーワードだけ抜き出すと、緩衝材、万引き防止、売り場占有、メーカーの体面って感じですね。
ショップの人から見ると考えもしなかった切り口が出てきて面白いです。

さて前置きが長くなりました。
具体的にコンポーネントを減らすとなると、対象はボードカードチップ、になると思われます。
それぞれのケースに分けて考えてみます。

《ボードを減らす施策》
「ボードゲームなのにボード無いんでっか?」などという残酷な問いかけに耳を貸す必要はありません。
「中島敦の『名人伝』を読まれたことはありますか?」と返しましょう。
ボードは原価にとって不倶戴天の敵です。箱が大きくなる理由の筆頭ではないでしょうか。

で、具体的な施策内容ですが、体裁を気にしないのならさほど難しくありません。
要は、ボードをカードやチップで代替するだけでいいのです。
最近の例で言えば『ヘイムスクリングラ』はボードを排除したワーカープレイスメントですね。

実際、プレイアビリティ面で見た場合、ボードにはチップ等の置き場所を明示する程度の効果しかなく、
必須とまでは言えません。(工夫次第で他で補う事が可能)
「豪華なアートワークで世界観を~」とかの話ではさすがに軍配が上がりますが、
そこはまずゲームの面白さを十分達成できた後に語る話であって、
それ以前の所で四苦八苦している我々駆け出し勢にとっては熟考の余地がありません( ◜◡‾)

もちろん「ボードがないと大賞に選ばれない」とまで言われる海外展開を見越すなら
ボードは必須と言えますが。

《カードを減らす施策》
分類をちゃんと書こうとした結果、ここだけ論文みたいになっちゃいました(゚∀゚)
1.情報を外で補う
カード自体の意味以外に、外側に情報を付随させて情報量を増やす事で、
カード枚数が少なくてもゲームとして成り立つことを目指す試みです。

 1.1.ウソをついて良い
 要するにブラフです。カード1枚では1つの効果しかありませんが、ゲーム中使われる他のカードだと
 虚偽の申告をして使う事で、1枚のカードに複数の効果を持たせる事が可能です。
 例としては、『人狼』『マスカレード』『クー』などがあります。

 1.2.向きを利用する
 裏向きか表向きか、正位置か逆位置か横倒しか、さらに横倒しでも右倒しか左倒しか。
 一応、計8通りの状態遷移を表現することが出来ます。横倒しの有名な発明には「タップ」があります。
 向きを変えるだけで意味を変えることが出来るので非常に使いやすい概念です。
 とはいえ、調子に乗って細かく状態を分けてしまうとややこしくなります。(FateAceRoyalとかね…)
 カードやタイルで道を繋げるゲームは向きの多さがそのまま用途の多さになりますね。
 この項の例としては、『マジック・ザ・ギャザリング』『カルカソンヌ』などがあります。

 1.3.ハーフサイズ化またはチップ化する
 いっそカードに文字を使わずアイコン表記して、アイコンの意味はサマリーで補うという手もあります。
 枚数を減らすというよりは、カードを小さくして原価を減らす発想ですけどね。
 個人的にはアイコンの意味をいちいち翻訳しながらプレイするのが面倒なので好きではありません。
 いい例があまり思い浮かばない……『ギルドマスター』とか?

2.使いまわす
流用すればその分だけカード枚数を圧縮した事と同じになります。
 2.1.兼用する
 「AにもBにも使える」という事は、どちらか専用のコンポーネントを用意しなくて済むという事です。
 例えばカードがお金と兼用であれば、別途お金チップを用意する必要はありません。
 これはチップとも共通する話題ですね。ライフとお金が兼用とか。
 カードをお金(コスト支払い)として使ってる例は『サンファン』『ザ・シティ』等が挙げられます。

 2.2.繰り返し使える
 使ったら終わりの使い捨てカードばかりだと単純にカードの消費量が増えます。
 場に残って継続的に使用できるカードだとその点の心配がなくなります。
 一方で、場に残り過ぎる作りだと効果の全容把握が辛くなるため適切な調整が必要です。
 例としては、『マジック・ザ・ギャザリング』『マスカレード』などがあります。

3.手札を減らす
そもそも手に持つカード枚数が少なければ全体で使うカード枚数も少なくて済みます。
手札1~2枚で遊ぶゲームというのも最近は増えてきた感じですね?
とはいえ、それでゲームとして成立させるには作り手のセンスが高く要求される気がします。
例としては『ラブレター』『コヨーテ』『クク』を挙げます。

《チップを減らす施策》
カードに比べればチップの単価はだいぶ安いですが、数が集まればバカに出来ませんし、
なにより意外とかさ張る事が挙げられます。減らせるものなら減らしたい所。
そんな思いを反映してか、最近は「カードでカウント管理する」のが流行りですね。
もちろん扱う数が少なければチップの方が安上がりって場合もあるのでそこは要検討。
また「儲かったら手元でチップをジャラジャラしたい」という声もあるため、
何が何でもチップを減らすというのはゲームの風情を失ってしまう危険性もあります。

1.数字の表で管理
数字を書いた表を用意し、その上で現在値へ駒を動かして数値管理する方法。
個人用スコアボードとでも呼ぶべき存在です。
特に50を超えるくらいの数値管理をする場合、チップでやり取りするより楽だったりします。
例としては『セプター』など。

2.カードのスライドで管理
下のカードに数字表を記載し、上に重ねたカードをずらして現在値を表現する方法。
割りと色々な所で見られるようになりました。『ダンジョンレイダース』など他省略。
また、上に乗せるカードで10の位を管理するといった、向き概念との合体技もあります。
下のカードには0~9を描き、上のカードは4辺にそれぞれ10の位(0,10,20,30)を描いておくことで
向きを変えつつスライドで0~39の数値を管理することが出来ます。(『スシゴー』方式)
裏面も使えば79までいけますね。

ちなみに、どうしてもカード1枚で済ませたい場合は、カードの中に六角形や八角形を描き、
そちらの辺に数字を描くことで、4方向を超える細かい向き表現で数値管理が可能です。
ただ、あまり美しくありません。(カード形状が正方形ならマシ)

《駒(ミープル)を減らす施策》
1.擬似ワーカープレイス
駒をたくさん使うゲームといえばワーカープレイスメントが挙げられます。
それを擬似的にカードピックだけで表現しようという試みです。
要は、カードドラフト方式で1人1枚ずつカードを抜いて効果解決するのも、
1人1個ミープルを配置して効果解決するのも、やってる事は同じという話です。
「小規模ドラフトの繰り返し」とでも呼びましょうか。
ピックしたカードを公開する方式なら完全にワーカープレイスと同じになります。
唯一困るのはミープル数の差=ピック数の差をどうやって表現するかですね。
まぁピックした数をタップするなりカードの向きで管理するなりは出来るかと。
例としては、『あやつり人形』が挙げられます。

2.自分で描く
「ゲームボードをホワイトボードにして、駒をペンで描きこめば良くない?」
という型破りな発想。なんと、この方法なら駒もチップもいりません!
描くという能動的なアクション自体が楽しいとも考えられます。
一方で、ゲーム終わりに毎回綺麗に消すのは面倒といえば面倒です。
例としては『サン・マロ』があります。

《終わりに》
以上、思いつくレベルでまとめた省スペースアイデアとなります。
コンポーネントのミニマライズの話には良い顔をしない方もおられるのですが、
個人的にはこの「コンパクトにする」努力は日本のお家芸だと信じています。
やっぱり日本で考えた場合に置き場所の問題はだいぶ大きいですからね…

ここで「日本市場を見てるようじゃダーメ」という世界水準なベテラン勢には、
是非大箱ゲームで世界と勝負して頂いて、
我々駆け出し勢がニッチな所で泳げるようにしてもらえたらナー
なーんて、なーんてね……(゚∀゚)
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