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2014.12.29 (Mon)

一人用ゲームの分析

ゲームマーケット大阪に向けて一人用ゲームを作る予定なので
某T氏よろしく、一人用ゲームに関して考えをまとめておこうと思った。

まずは一人用ゲームの有名ドコロをピックアップし、
その特徴を並べることで共通項を探ってみたい。

ロビンソン漂流記:
・災厄を2枚めくってどちらか選ぶ
・体力(有限リソース)を払ってここぞという時に追加ドロー出来る
・勝利すると有用なカードがデッキに入る
・敗北すると体力を削られるが、不要なカードをデッキから除外出来る
・山札が一周するたびに災厄の難度が上がる(計三周する)


オニリム:
・出して引く、の繰り返し
・同色3枚揃えていくのが目的で、色ごとに枚数構成が違う
・悪夢カードを引くと複数のマイナス効果からひとつ選ぶ
・鍵カードを使うと複数のプラス効果からひとつ選べる


シェフィ:
・出して引く、の繰り返し
・不要なカードを除外するのがポイント
・鉄板コンボが存在する
・山札が一周するたびにノルマが上がる


ゴリティア:
・引いて出す、の繰り返し
・ゴリラの数とランクによって様々なスキルが使える
・ターン終わりにフードサプライあり
・山札の枚数構成に調整余地あり


ソルヴァーズ:
・ダイスの出目を項目に割り当てる
・ミッション毎に達成目標、項目が変わる
・ピッタリ達成でボーナスが出る
・キャラ作成時及びレベルアップ時のステータス割り振り
・施設、装備の購入あり


ドワーフの城塞:
・ダイスの出目を項目に割り当てる
・割り振り項目の種類は不変。達成目標は徐々に上昇
・ラウンド毎にどの項目を強化するか選ぶ
・ピッタリ達成でボーナスが出る


全体に共通する傾向として、以下の流れでゲームが作られている。
①毎ターン何かしらの課題が発生する
②いくつかの選択肢から対応を選ぶ
③フィードバックを得る

ただしこれらは「一人用ゲーム」に別段限った話ではなく、ゲーム全般にも言えることである。
目新しい話ではないかもしれないが話を続ける。
極端な話、固定の課題×固定の選択肢×固定の結果ではゲームにならない。
ゲーム、というか装置であるためには変数が必要だ。
という訳で、次はどこに変数を持たせるかという話になる。
先の例に則して簡単に分類してみよう。
①課題に揺れ幅:ロビンソン、オニリム(の悪夢)
②選択肢に揺れ幅:シェフィ、ゴリティア、ソルヴァーズ、ドワーフ
③結果に揺れ幅:TRPG

なんとなく、選択肢に幅を持たせるのが今風という印象を受ける。
ここで幅の持たせ方、いわゆる乱数発生装置について触れよう。
具体的に名前を挙げれば、カードとダイス、この2つになる。

ところで話が横に逸れるが、カードとダイスに続く第三のツールは必要だろうか?
「あるに越したことはない」が答えになるので質問が適切ではないのだが、
かといって何もない所からいきなりやって来てくれたりはしない。

そもそも人がなぜゲームで遊ぶかと言えば、「知る」ためである。
人間という生き物はつくづくポジティブに作られていて、知ることに快楽を覚えるように出来ている。
ゲームを通じて何を知るかといえば、リスクヘッジの手法であったり、発想の転換方法、
もちろんプレイ相手のことだって分かる。
そのために必要なのはツールではなくシチュエーションである。
もっとも、シチュエーションからツールが生まれるとも言えるのだけど。

さて、元の話に戻る。
カードとダイスを乱数発生装置として比べた場合、カードは完全な乱数発生装置とは言えない。
引けば引くほどカウンティングにより、後のカードの目星がつきやすくなっていく。
無論、それをゲーム性として組み込むことも可能ではあるが、
残りのカードの組合せから考えて勝機がない、という事が早々と分かってしまうケースが出る。
新鮮な状況の発生率という点においてはダイスに分があるのではないか?
(カードを引くたびにシャッフルして引き直せば完全な乱数発生装置になるが…)

しかしこれは製作者にとってはあまり嬉しくない話である。
実を言うとダイスは原価が高い、
正確に言うなら、発行部数を増やしてもカードのようにはコストダウンされない。
有能だが出来れば頼りにしたくない、シャアみたいな奴である。
しかしこれは、言い換えれば新しいシチュエーションが発生しているとも考えられる。
新しいツールの土台として検討してみるのも面白いかもしれない。

まとめ:
・選択肢が毎回変化するのが今風
・ダイスは優秀な乱数発生装置である
・しかしダイスは高いので別手段を検討してみたい
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2014.12.27 (Sat)

アドベントカレンダー企画感想8

この記事は、Board Game Design Advent Calendar 2014 の第22~25日目の記事、
のスナイパー記事として書きました。>(゚∀゚)<
企画感想その7はこちら
企画感想その6はこちら
企画感想その5はこちら
企画感想その4はこちら
企画感想その3はこちら
企画感想その2はこちら
企画感想その1はこちら

上記アドベントカレンダーに関する他の方のコメントなどは、
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22日目:トスのインタラクション
 著者:円卓P氏(数寄ゲームズ)
 代表作:姫騎士逃ゲテ~

序文で界隈を指して「ゴールドラッシュ」という表現が全く同感だったので笑いました。
ただしこの界隈に埋まってるのは金ではなく夢とか浪漫ではありますけど。
とはいえ、現代で夢が見られるのは貴重です。遊園地を回るのと同じですね。

さて本論に入って、ドイツゲームの分析、特に『トス』に関するお話です。
よくドイツゲームの特徴に関しては、
「テキストレスである」
「木製のコンポーネントがよく使われる」
「古代・中世テーマ、あるいはノンテーマが多い」
みたいな切り口で語られることが多いのですが、
いずれも表層的な部分でいまいちピンと来ないことが多いです。

しかし今回のお話は特有のインタラクションに関して掘り下げた話になっており、
なるほどなーと感心させられました。
要するに、「自分の行動が他の人間の得になるようにルールが作られており、
出来るだけ得を薄くするよう考えて行動を決めねばならん」という訳です。

「相対的に損をさせる」のであれば直接攻撃要素があった方が分かりやすいのですが、
あえて遠回しなインタラクションをドイツゲームが好むのは、
背景に国民性、ひいては戦争の歴史があるのかな、と思うのは考えすぎでしょうか?
この辺は日本も似たところがあるのか、直接攻撃を嫌う人は多いですよね。

ドイツゲームに関してこれまでにない斬新な切り口で、大変勉強になりました。
こういった有益な分析が増えればドイツゲームももっと増えると思います!(゚∀゚)


23日目:ドラフト式ボードゲームのドラフトの仕組み(システム)について考えてみる
 著者:坂下氏(Power9Games)
 代表作:ひつじとどろぼう、Dragon's Stone

ドラフトゲームをメインに作られてる方ならではの記事ですね。
世の中にはブラフゲームを専門に手がけてるデザイナーもいらっしゃいますが、
こういった一芸を極める戦略もありなのかもしれません。
この記事には濃厚なノウハウが詰め込まれており、読み手として大助かり。
ここまで手の内見せちゃって良かったんでしょうかw

個人的にはドラフトテクニックの紹介が一番ためになりました。
普段みんなそんな事考えてドラフトしてたのね、と。
その後にはこういったテクニックを活かすための観点で
デザイン論が語られているのですが、ほんと至れり尽くせりですね。

読んでるとドラフトすげぇ!という気分になってくるのですが、
きっちり「大富豪でドラフトをやったら大味になるだけ」と言及してあって、
ドラフトは魔法の調味料ではないですよ、
と釘を差されてるのは精通者ならではだと感じます。


24日目:レイメイ期のウォーゲーム 第三夜
 著者:moon Gamer氏
 代表作:?

正直、「ゲームデザインの話はどこへ行ったんだろう」と思いながら読みました。
ウォーゲームも当然ボードゲームの1ジャンルですので、
ウォーゲームの話をするのは構わないのですが、
歴史の話(というか月刊ホビージャパン誌面の変遷の話)がメインで、
完全にウォーゲームファンのためだけの記事になっています。
一応デザイン論的な部分を拾うと、
「ファンからの意見を取り入れるだけでは迷走するだけ」
という所くらいかなと思います。
記事デザイン自体は見やすく綺麗に書かれていて良かったです。


25日目:コンピュータプログラムによる自動テストプレイ
 著者:fullkawa氏(Open Design Games)
 代表作:Water Walker、Xan

日頃テスト設計をしている人ならではの観点で面白いです。
テストをする上で検証に必要な項目をあらかじめ決めておきましょう、といったテスト設計や
項目に対して合否を判定するための基準の考え方、参考になりますね。
とはいえ、何を持って「オッケ!」とするかは人それぞれ変わってくるのでしょうけど。

というテストの話は導入で、
テストプレイ用のフレームワークを開発中ですよ、という話の方が本命ですかね?
確かにプログラムで自動的にテストが出来るならこれほど楽なことはありません。

ただ、自動的にテストして、テスト結果(評価値)が返ってくるという事は、
今度はゲーム要素の変更に対する総当り評価がやりたくなりますよね。
そうすれば考え得る組合せにおいて最良の結果が分かります。

じゃあ、次はゲーム要素の組合せパターンを自動生成するプログラムを――
……なんだか、未来においては「プログラムがゲームを作る」という
マトリックスさながらの世界が待っていそうな気がしてきました。
とはいえ、試み自体はとても面白いので、
プロジェクトが今後どこへ向かっていくのかは楽しみですね!
18:22  |  ゲーム探求・思想  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

2014.12.27 (Sat)

アドベントカレンダー企画感想7

この記事は、Board Game Design Advent Calendar 2014 の第19~21日目の記事、
のチェイサー記事として書きました。(゚Д゚)
企画感想その6はこちら
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19日目:ボードゲームを作ってみよう(実践編)
 著者:彼葉氏(一年中未来)
 代表作:大怪獣コトバモドス

キレのある文体で書かれており、物書きとしてもやっていけそうに見えます。
100%成功する雨乞いの話」のくだりはかなり上手いですね。これ好き。

駆け出しデザイナーの背中を押す記事としてはちょっとこれ以上は想像つきません。
デザイナーが普段やってる事を軽快に、それでいて鮮明に描いており、
あっさりと読めるので「お、それじゃ俺もいっちょやってみようかな」と
思わせる勢いがあります。
(作った事がある人はここで苦笑いすると思いますがw)

最近思うのは、ボードゲームってのは大衆娯楽なんだな、と。(何を今更)
例えば、最新の科学技術を駆使して新しい装置を開発するというのは、
研究こそ大変ですが、実現しようとしている発想の方は分かりやすいというか一般的なんですよね。
大衆娯楽はまさにこの逆かもしれません。
使う道具はあくまで既成品、でも発想や表現は新しく。
どちらが難しいか、というのは不毛なのでやりませんが、
ブラックボックスが用意できない分、大衆娯楽はコピーに対して無防備です。
保護されていないので当然ビジネスとしては不利、
というか正攻法では難しい、というのが行き着く所かなと思います。

話が随分逸れたので元に戻すと、
色々作ってみて、この「既成品から新しい表現・発想を見つける」事が掴めてくると、
ボードゲームのデザインにさらに奥深い物を感じられるようになる気がします。


20日目:ゲーマー予備軍を考慮したゲームデザイン
 著者:Shun氏(Studio GG)
 代表作:『開拓王 The King of Frontier』

記事に書かれてるように、潜在的には思考型のゲームが好きな初心者、
というのはやはり一定数存在するのだと思います。
パーティゲームは何だかただの運試しに感じて楽しめない。
かといって、熟練者と同卓して重量級ゲームを遊んでも何だか分からない内にボコボコにされる。
どっちつかずな宙ぶらりんで居場所がない。ツライ。

とはいえ、それで興味を失う人が、
救済措置の有無だけで思い留まるかと言われると、私は甚だ疑問に感じます。
ゲーム会という場を例に出すのであれば、
ゲームが面白かったからゲーム会に通う訳ではありません。
ゲーム会が面白かったからゲーム会に通うのです。

もちろん「ルールは分かり易く、それでいて深い考え所もある」ゲームは理想的です。
デザイナーたるもの、可能な限り分かり易くする努力はすべきです。
広く受け入れられた方が売上にも繋がりますからね(ゲスい)。

ただ、「ゲーム会で予備軍を定着させるために」という動機は余計かなと言及します。
私は以前、協力ゲームを作ったことがあるのですが、奉行問題の対策をしようと考えて作りました。
出した今となっては、その対策は全く必要がなかったと思っています。
ゲームの外で巻き起こる人間関係にまで考えを巡らすというのは、
少なくともゲームの中の事が全部出来てからやる事だった
と反省しています。

ゲームが既に高い完成度を誇っており、他に手を付ける部分が見当たらない、
そこまで行ってから手を伸ばさないと宙に足が浮く、という事は覚えておいて損はないでしょう。


21日目:コンポーネントをくまなく使うお話
 著者:れらしう氏(ゾック神社)
 代表作:見滝原は狭すぎて、見滝原を覆う影

コンポーネントを少なくするアイデアに関して、自作の例を交えて解説したお話。
実を言うと私も、以前コンポーネントを減らすアイデアに関して記事を書いたことがあります。
駆け出し奮闘記「コンポーネントの省スペース化あれこれ」

ここに無かった情報ということでピックアップすると、
具体例3:カードの裏面に意味を持たせる

これは直接コンポーネントを減らす手法ではないです(本文にもそう書いてある)。
しかし、コンポーネントを増やさずゲームの要素を増やすことができる、
この発想は無かったので大変興味深く読ませて頂きました。
別の視点から見れば確かにそういう取り方も出来ますね。ひとつ賢くなりましたよ!
11:39  |  ゲーム探求・思想  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

2014.12.19 (Fri)

アドベントカレンダー企画感想6

この記事は、Board Game Design Advent Calendar 2014 の第16~18日目の記事、
のスナッチャー記事として書きました。(´◔ ω◔`)
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16日目:ボードゲームのグラフィックデザインが果たすべき3つ役割とその効果的な利用法について
 著者:あさと氏(TANSANFABRIK)
 代表作:ディヴィ・ジョーンズ・ポーカー、人間ゲーム

ルール文章上に言語としては現れないルールをゴーストルールと仮称して、
つまるところ、そのゴーストとは見た目(グラフィック)上に現れるルールだ、という主旨での、
グラフィックの役割と使い方に関するお話。デザインをやっている会社ならではの記事ですね。

(正確には、言語以外の五感に現れるルールを総称してゴーストルールと呼ばれている模様。
 ただ、グラフィックに関しての話を主体に進めるのであればゴーストルールというよりは、
 グラフィックルール、あるいは視覚ルールと呼んだ方が分かりやすかったかもしれません。
 ゴーストの方が名前にインパクトはありますけどね。)

普段分かっているようで分かっていない所に切り込んだ貴重な記事となっており、
・言語ルールに変化がなくとも、グラフィックが変わると違うゲームになり得る
・視覚効果から逆算してゲームデザインを行う事も可能である
といった興味深いポイントも挙げられています。

このお話はグラフィックが与える視覚ルールに関する話なのですが、実際には、
①ルールとしての役割
②プレイアビリティとしての役割
③ゲーム演出としての役割
の三本立てとなっており、②のプレイアビリティはその2の方で書かれています。
③はおそらくその3で書かれるのでしょう。(現時点では記事が完成していません)

しかしながら、全体的に話がフワッとした所から始まるので左脳で理解しようとすると苦戦します。
右脳で掴むように切り替えないと読解が難しいかもしれません。「考えるな、感じろ」の世界。

グラフィックデザインの事を一度も考えた事がないような超初心者向けに、
丁寧に丁寧に書いた結果ここまで長くなった、という感じがしますが、
もう少し簡潔にまとめた方が、読む方も書く方も楽だったんじゃないかなと感じます。
実際、説明用に画像を細かく用意するのは大変だったと思います。(厳しい事言ってごめんやで)


17日目:パクってゲームを作る方法と実践
 著者:ろい氏(ペンとサイコロ)
 代表作:三千世界の烏を殺し、主と朝寝がしてみたい

他の人のゲームを手本に、新しくゲームを生み出す際の具体例と考え方に関するお話。
積み重ねの上に一つ新しい石を置く」と書かれており、
これはなかなか堂に入った表現だと感心しました。
具体例には『引くデザイン』と『足すデザイン』の両方が示されていて大変参考になります。

「え?新しい石置くんじゃないの?引くの?」と思った方は大変目ざとい。
元となるゲームに自分なりのコンセプトを加えて別の形を生み出す
ことを著者は提唱しており、ここで言うとはコンセプトの事を表していると考えられます。

他の人のゲームを手本に、というと私も思い当たる節がもちろんあって、
東方PACT成敗(カナイ製作所)から着想を得ましたし、
もりやトリックはシャドウハンターズ(ゲームリパブリック)+ベガス(alea社)です。
ギルティブロッサムゴッズギャンビット(SWITCH GAMES)とノイ(イカルス)を参考にしています。
(いずれも言われないと気づかないレベルだとは思いますが)

んで、作ってみると分かるのですが、
完全にオリジナルのゲームを作ろうとすると、すぐにネタが枯渇します。
情けないと思われるかもしれませんが、1冊の本が1つのネタだけで完結しないように、
ゲームもまた、ネタの起承転結が必要になってきます。
面白いアイデアを一つ思いついたくらいでは、完成までまだ程遠いのです。
なので持ちネタの数はすごく重要です。著者もこう書いています。

”変な袋小路に入ったネタは、いじるより捨てた方が早いです。だからいつでも捨てられるように、元のネタの数は重要になります。ネタが少ないと、悪いアイデアにいつまでもこだわってしまいます。”


ところで皆さんは「パクリ」に関してどう思うでしょうか?
世間一般的にはやはりパクリって悪いイメージだと思うんです。
中国、韓国のパクリ・起源主張には辟易させられてますし、
音楽・ゲーム・漫画・ラノベ業界でも「○○は××のパクリ!」みたいな話は事欠きません。
(そうやって非難する割には日夜ツイッターではコラ画像が大量に出回ってるのですが。おっと脱線…)

良い意味で使われている場面を見かけない以上、
不用意に「私パクって作ってます!」とは言わない方が良い気がします。(お、タイトル批判か!?)
そもそも「パクリ」という言葉自体、定義が曖昧ですからね。
どこからがパクリで、どこまでは参考なのか、境界線がハッキリしない
ハッキリしない言葉は読み手に都合良く解釈されて危険です。

よく、元ネタに愛があるかどうかとか、敬意があるかどうかで線引が語られる事がありますが、
それも正直言えば何だか分からない部分ではあります。
それよりはまだ、作者に悪影響を与えるかどうか、要するにシェアの奪い取りが起きるか、
で考える方が分かりやすい気がしますね。人様に迷惑かけたらパクリ、かけてないなら参考。

さて話は変わりますが、
本文を見て、他の人の宣伝を先に振ってから自分の宣伝に持っていくのは上手いやり方だと思いました。
そこまで露骨に映らないから自然に見えるんですね。
これには、さすが商品企画を生業にしてる人のテクだなと舌を巻きました。
このテクを私も早速パク…参考にしていきたいと思います!ヽ(゚∀。)ノ


18日目:10年後へ向けたデザイン
 著者:雨宮氏(DreamBoardGames)
 代表作:MBUGA、QuattRide Wars

長く遊んでもらうためには、という観点で
システム・テーマ・コンポーネントの3つの観点から書かれていますが、
最終的には「一つの作品に継続して取り組む」のが良いのではないか、と締めくくられています。

商業を見れば、カタンや人生ゲームあたりは超絶ロングセラーです。
ワンタイトルだけで頒布拡大を図るというのは
製作&宣伝労力・採算性・普及といった観点で優れていますよね。

一方、経済効果という観点で見れば、
新作が出るたびポチりまくってくれる方が効果は高かったりします。
どちらが良いかは一概には言えないのですが、
ただ、長く続ける事を考えると(年単位で考えると)、
どこかでワンタイトルに注力するタイミングがないと体力切れを起こしてしまうのかな、と思います。

しかし、ワンタイトルを粘り強く売り続けるというのは、
よほど思い入れか確信がないと難しい事のように思えます。
同人だと実例ってあったかなぁ、と考えて思い浮かぶのはギャングスターパラダイス
2年に渡り、これ一本でイベントに立たれてますよね。すごいことです。
確信があったのかどうか、は作者に聞いてみないと分からないですけど(゚∀゚)

じゃあぽこじゃが新作出すんは思い入れも確信もないんか、と言われれば
そういう時もあればそうでない時もあります。
まぁイベントで新作があった方がウケが良いというのは当然ありますが。
狂ったように新作を出してしまうのは結局「作るのが好き」だからな気がします。

労力やら効率やら経済効果やら、小難しいことを口では言うのですが
いざ蓋を開けてみると「えいやー」でやっちゃってますよね…。
他の製作者もそうなんじゃないかなと思ってますが、私が特別大雑把なだけかもしれません。

なんにせよ、10年後を見据えて作るというのは、それなりに経験を積まないと難しい事かなと思います。
まずは1年、いや半年先を見据える所からでいいんじゃないですかね!(甘え
16:11  |  ゲーム探求・思想  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

2014.12.16 (Tue)

アドベントカレンダー企画感想5

この記事は、Board Game Design Advent Calendar 2014 の第13~15日目の記事、
のフーリガン記事として書きました。三└(┐Lε:)┘
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13日目:ルールライティングデザインについて
 著者:HAL99氏(The Game Gallery)
 代表作:(未定)

ルールの書き方に関する記事。これはかなり実用的です。

”ボードゲームについてくるルールマニュアルは、世の中にあふれている「取りあえず読まなくても良いけど、困った時に参照する物」ではなく「ゲームをプレイするために、ほぼ間違い無く読まれる事が前提」のマニュアルなのです。”


と本文にも書かれています。
そうなんです!アナログゲームはルールが分からないと遊べないんです

ところが、同人ゲームの説明書に関しては「読めないサークルはホント読めない」と昔から言われており、
読んでも意味が分からない」という状態であったり、あるいは
あまりにも読みにくいため、そもそも読む気にならない」という場合もあります。

読んでもらえないということは、遊んでもらえないということです。
これは製作者も遊び手も、誰も得をしない由々しき事態です。
いっそ製作者に「この書き方はダメだよ」と直接教えた方がいいのではないか、
と時々悩んでいました。(場合によっては直訴した事が何度かあります)

ガーデンゲームズさんが喧嘩読みというサービスをボランティアでされていますが、
製作者本人に読みにくいという自覚がないと、恐らく利用しないでしょうし……

しかし、今回のアドベント企画は多くのゲーム製作者も注目しているはずで、
この機会にレクチャー記事を出す事は、ライティングレベルの底上げを行い、
製作者と遊び手、みんながハッピーになるための素晴らしい第一歩だと思います。

さて、素晴らしい記事内容に関しては元記事を見て頂くとして、
書き方に関して、私の方で補足する点をいくつか挙げさせて頂きます。

箇条書きにする … 複数の要点を1文に並べて書くより見やすくなります。
行間を適切に空ける … 文章の塊が大きいと読みにくいです。4行前後で区切りましょう。
主語と述語は近づける … 近距離で意味が完結している方が理解しやすいです。
1つの文に1つの事柄を書く … 複数の内容を同時に書くと理解しにくくなります。
回りくどい書き方は避ける … 無駄に長いと読む気を無くします。
太字、文字色変えを使う … 文にメリハリがついて見やすくなります。但しやり過ぎは逆効果。

全体を通して言える事は、とにかく頭と目に優しく!ですね。

ところでこの「説明書の読みやすさ」、実を言うと日頃の文章にそのまま表れます。
ですので、ある人の文章が「長文にも関わらずスラスラ読める」なら説明書もそうなってますし、
逆に、「やたら言い回しがくどくてちっとも頭に入ってこない」なら説明書もそうなっています。
アドベント企画にはゲーム製作者が勢揃いしていますので、
アドベントの記事を説明書の見本市という観点で見るのも面白いかもしれません(邪悪な笑み)


14日目:なぜ我々は今日も古代ローマで石材を積むのか~テーマ選択について~
 著者:N2氏(ChickenDiceGames)
 代表作:Ageof Revive、Ageof Craft

テーマの話で「テーマはなくても構わない!」から始まる攻めの姿勢。イイと思います!

本文中では「古代ローマ&建築」がテーマの鉄板ネタとして賛美されているのですが、
個人的には古代ローマにも建築にもさほど興味がないので、
このテーマが大手を振っている現状には歯がゆい思いをする事も多いです。
だってー、古代の暮らしぶりって、家電も無くて大変そうだし、
ちょっとした怪我や病気ですぐ死んじゃうんだろうなぁって思うしー、
建築も豪邸に憧れがないから、建物が揃ってもあまりピンとこないんですぅー(なぜかギャル口調

では何に興味があるかと言えば、ファンタジーと仲間集めでしょうか。
ドラゴンを筆頭に幻想的な生き物大集合!なんかよく分からん魔法!
そして頼れる仲間達。そう、ゲームの中でくらいトモダチに囲まれたいのです
……おっと、目からオイルがッ

余談はその辺にして、「テーマはなくても構わない」には私も同じ意見です。
正確に表現するなら「あっても良いし、なくても良い」でしょうか。

そもそもテーマがある事で得られるメリットは何でしょう? 私はこんな感じかなと思います。
①プロモート:興味深いテーマであればそれだけで買う
②導入サポート:ルールの導入に際して理解を助けてくれることがある
③メンタルケア:世界観が面白ければ負けても楽しめる
④イラスト発注:絵柄を発注する際にイメージ共有しやすい

①は特に説明もいらないと思うので飛ばします。
②は世界観説明の段階で、ある程度何をすれば良いのか、勝利条件は何か、が見えるという事です。
例えば「あなた達は冒険者です。ダンジョンで宝探しをします」と言われれば、
ダンジョンにはトラップとかモンスターがいて下手をすれば死ぬだろうし、
一番お宝を多く持ち帰った奴が勝つんだろうなー、くらいは予想がつきます。

しかし困ったことに、テーマとルールが噛み合っていなければ、逆に理解を阻害する一因となります。
例えば「夏の宝物を集めるゲームです」と言われても何をするのかすぐには分かりません。
また、「山札をめくっていって同じカードが出たらバースト」と言われても、
めくる行為は何を表しているのか、なぜ被ると失敗なのか、全く分かりません。
そもそも我々プレイヤーはいったい何者なのかすら……

という風に、ゲームに対して謎が増えてしまうのです。
プレイヤーの頭脳をゲームと関係ないところに使わせるべきではありません。

③は好きなことが出来ればたとえ負けたとしても気持ちは晴れやかというやつです。
建築に興味があれば、建物がズラッと並んだだけで壮観ですし、
なんだったら「建物の並びは俺が一番綺麗。試合には負けたけど勝負には勝ったな!
くらい思えちゃいます。

④は業務的な話になってきます。
仮にテーマの特にない、色と数字だけのゲームだったとして、
絵柄発注の際に「色と数字でとにかくお洒落に仕上げて!」と言われても困ります。
「こうこうこういう世界観で、このカードはカード名が『暗殺』で…」と言われれば、
「ではこんな絵柄でどうでしょうか」という提案は遥かにしやすくなります。

確かにいずれも「あれば助かる」程度のものですので、
無理をしてまでテーマを捻り出す必要性は感じません。
とはいえ、もしルールにガッチリはまるテーマが思いつくのであれば足した方が良いのも確か。
時間が許すのであれば、考えるだけ考えてみるのは重要かと思います。

話は変わりますが、締めに書かれている「語りすぎないこと」はハッとさせられる話です。
過度な自分語りが疎ましいのは、どこの世界でも共通ですもんね……


15日目:三年でボードゲームデザイナー(仮)になる方法
 著者:宮野華也氏(Meeting of Board Games)
 代表作:ライアーマフィア、うそつき王国

「なんで感想を書かねばならないのか」と思いながら僕も書いてます。ナカヨシ。
しかも企画の脇で書いてるだけなので苦労して書いた所で注目される訳でもなく。
読んで感想書くだけなら簡単簡単、と最初は思ったのに、
やってみたら「読んで理解した上でプラスアルファ加えて打ち返す」という、
むしろ青学の不二みたいな技が要求されてて苦しいのなんのって。その上25人分

まぁそんな自分語りはさておき、
今回はなんの話なのかというと、思いっきり自分語りです。
前日のN2氏の締めからのこの流れは完全にギャグです。関西の魂ここに見たり

いいんです!聞かれてもいないのに自分の話を急に始める奴はどうかしてますが、
「自由に喋っていいですよ」と場を与えられて自分の話をする、これの何が悪い?
むしろ僕はゲームの作り方の話が続いていて退屈してた所ですよ。
ゲームづくしの中ですっごく爽やかな存在だと感心しました。

この話にゲームの作り方に関する物を期待するのであれば空振りになるかもしれません。
ただ、一人の人間がボードゲームに出会い、何を思い、どう変わったか
それを追体験する読み物としては抜群に面白かったです。
やっぱ小説家目指してた人は違うな!

さて冷静になって、「好き」がハッキリと掴めている事は武器だと思います。
ひるがえって自分を見た時に、果たしてちゃんと掴めてるだろうか、と考えちゃいます。
私も好き鑑定士?としての観察眼を総動員して検査する必要がありそうですね。

……ところでそういうメンタルチェックってどっかにないッスかね(゚∀。)←自堕落
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