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2017.03.21 (Tue)

『ザ・ゲーム』レビュー

販売:Nurnberger-Spielkarten-Verlag
作者:Steffen Benndorf
1~5人向け、約20分
ザ・ゲーム 日本語版紹介

重厚大型:☆☆☆☆★:遊び易い
幸運頼み:☆☆★☆☆:戦略判断
独立気楽:☆☆☆★☆:絡み合い
安価素朴:☆☆★☆☆:高級豪華

総評:
2~99までのカードが1枚ずつ、計98枚あるので
これを昇順か降順の規則に従って全部出し切りましょう、という
ルールだけ聞くと「え?それ面白いの?」と思ってしまうくらいシンプルなゲーム。
「1より大きい数を出していけ」という場が2箇所、
「100より小さい数を出していけ」という場が2箇所で計4箇所の場が存在する。

ひたすら上げるor下げるしか出来なければ「そんなもんカードの引き運やん!」と
なってしまうとこだが、ちょうど10離れてる場合、巻き戻る特殊プレイが出来る。
(例えば、2→17→25と出しても、15があれば25→15と出せる)
自分の手番中は望むなら手札を使い切るまでプレイしてもいいので、
ちょうど10離れてる手札がいい感じで手札に溜まると、
ちょっとしたコンボみたいなことが出来て爽快である。
(80→89と来てしまっても、上手く繋がれば89→79→69→59…と一気に戻れる!)

とはいえこれは協力ゲーム。いくら自分の手札がいい感じに温まっていても、
他のプレイヤーのカード次第では計画が崩壊しかねない。
なので、「ここにはカード出さないで!」や「ここにカード出してもいいけど少しにして!」等の
連携は必須である。このゲームの醍醐味はこのコミュニケーション部分と言っても良く、
「ちょっと増えちゃうけどいいかな…?」「うーん、ちょっとやったらええで」
と言って出されたカードが予想外に大きな数字で、「ちょっとちゃうやん!!!」と
互いにギャーギャー言い合いながら遊べば、勝敗を抜きにしても盛り上がる。

ここがスゴイ:
・ものすごく単純な数並べゲームなのに会話が活発化される
・巻き戻しのコンボがハマると超爽快

ここがアカン:
・引き次第ではどうしようもない時はどうしようもない。しかしそれを過剰に責める
 プレイヤーがいると雰囲気が悪くなるので、勝ちに拘り過ぎる面子では不向き
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2017.02.19 (Sun)

ゲームマーケット2017神戸・注目作ピックアップ

ゲームマーケット2017神戸(3月12日開催)で個人的に注目しているゲームをピックアップしていきます。
ブース配置情報はこちらを御覧ください。→ホールマップ
ゲームの情報が増えるにつれて随時更新していくかもしれません。

~紹介作一覧~
1.【C09】星を渡る
2.【D03】寿司カッパ
3.【H13】グラデュエーション・フォトレコーズ
4.【E15】Hex Heaven-六角天国-
5.【H10】ワイルドゴールド
6.【F31】ナインプラネッツ
7.【G21】東方二面相
8.【D35】ウサバベル
9.【C01】宇宙図鑑
10.【H09】コードゼクス
11.【F33】大江山
12.【G10】陰陽遣い 2.21追加


1.星を渡る
・3~4人用、38分 予約対応あり
【C09】Spieldisorder 公式紹介
各自同じ初期手札からのプロット式競りゲーム。特徴的なのは競りに負けたカードの使い道。
手札に戻すか、次の勝負に加えるか、リソースにするか、の三択。全体の勝負回数よりも
与えられる手札が少ないため、適宜手札に戻さないと終盤の勝負で悲惨な目に合う。
リソースも確保しておかないと得点が削られる。(リソースが点数の上限値みたいな感じ)
ゲームの流れ自体はシンプルだが考え所は多彩。宇宙みある。

2.寿司カッパ
・2~4人用、約15分 予約対応あり
【D03】高天原 公式紹介
ゲームマーケット大賞優秀賞「ちんあなごっこ」作者ぺけ先生の最新作や!
場から寿司を取るor食べるの3回行動。但し食べると即手番終了。もしくは完全パスして仲間を呼ぶ。
食べたお寿司は裏返って空き皿になるので、何を食べたかは自分で覚えておく必要あり。
同じお寿司を食べてるとマイナス点になってしまうので、後半になるにつれてハラハラ感がヒート!

3.グラデュエーション・フォトレコーズ
・2~4人用、約15分 予約対応あり
【H13】TRI Fol:um -Repens- 公式紹介
写真カードをアルバムに出していき、自分達の卒業アルバムを作る、というかなり斬新なフレーバー。
重ねるルールは「顔がアルバムからはみ出しちゃダメ」や「顔を隠しちゃダメ」等、
アナログアナログしたルール(バオバブみたいなイメージ?)。どうやって勝敗を着けるのかと
思ったらなんと正体隠匿!これはとても良く出来ているのではないでしょうか。
(カードを置いた際に以前のカードが動いちゃって「顔隠れた」とか揉めそうな予感もするけど)

4.Hex Heaven-六角天国-
・1~3人用、約20分 予約対応あり
【E15】AriAru 公式紹介
ヘックスタイルを使った配置ゲーム。赤か青か、及び雫型か四角型か、で計4種類。
置いた際に、隣接する同色タイル数分だけ得点。でも枚数増えるほど配置条件が厳しくなる。
基本は単純だが、お互いの手札も見えてるのでガッチガチのアブストラクト。
硬派なゲームが好きな人にはオススメかと。

5.ワイルドゴールド
・3~4人用、約10分 予約対応あり
【H10】ロクジゾー  公式紹介
詳細はよくわからないが、カードの並べ方で何のアイテムを作ったのか(剣かツルハシか)が
変わるという部分はまさにマインクラフト。このクラフト感の採用はなかなか慧眼。
アートワークもライトで良い感じ。カード100枚入ってて1500円という価格設定もヤバイ。
アドプ○ント製かな?

6.ナインプラネッツ
・3~4人用、約60分 予約対応あり
【F31】万屋楽団 公式紹介
中量級枠。船員を集めてリソースと点数を稼ぐという、土台部分はよくある形だが、
アクション選択にバッティングが採用されており、被ると効果が変わる。
このため、あえて被せに行く選択肢があるのは興味深い。効果も割りと派手。
雇った船員が割りとすぐ死ぬのも宇宙の過酷さが出てて良いと思う。サジタ○ウスな感じ。

7.東方二面相
・2(~4)人用、約20分
【G21】臨海樹園 公式紹介
カードの表裏、両面を使ったトリックテイクという、非常に大胆な内容。
表裏だけでも覚えることが多い上に、各カードが固有の効果も持つため、ボリュームがやばい。
しかし、これをあえて東方でやろうとする心意気や良し。
3~4人プレイに関しては「2セット目を買うと遊べる」という主旨の模様。

8.ウサバベル
・3~4人用、約10分
【D35】タレるヤ
バベルの塔テーマ流行ってんの?
毎ターン手札3枚、内2枚をプロットしてウサギの耳を伸ばしていく。時々雷に当って縮む。
耳の伸ばし方は、耳カードを耳の上に重ねていくというアナログ仕様。誰が1位かも目測。
かなりパーティゲームだがやることは直感的で、童心に帰って遊ぶにはうってつけ。

9.宇宙図鑑
・3~4人用、約??分
【C01】すまいる120円工房
ゲームマーケット大賞受賞作「ビンジョー×コージョー」作者の最新作!
でもいまだ詳細不明。本当に出るんやろか…
→調べてみたところ、落 と し た 模 様 で す 。

10.コードゼクス
・3~∞人用、約20分
【H09】Joynt Game Factory 公式紹介
6個(ゼクス)のアルファベットにピッタリ当てはまる単語を言えればポイントゲット、
という単純明快なワードゲーム。しかし出題者に毎回6文字の単語を考えてもらうのは
結構敷居が高いような…お題カードが付いてる?詳細は不明。
パッケージは相変わらず超オシャレ。

11.大江山
・2~5人用、約10分
【F33】godicegames
毎回フェティッシュな女の子イラストを用意してくるgodicegamesの新作。
今回はかなり軽ゲーに仕上げたようで、変にゲーマー要素を入れてまとまりを欠く癖が
解消されているのではと期待している。詳細は不明。

12.陰陽遣い
・2~4人用、約40分 予約対応あり
【G10】かじかじワークス 公式紹介
カタン式のダイスロール及び駒配置と、施設購入による追加効果・拡大再生産が合体したゲーム。
出る資源はお金のみ。そして勝利条件もお金(交易王みたいな?)。基本ルールは分かりやすく、
ミニマイズとして良くまとまってる。ただ、カタン同様7の出目が出た時は何かが起きると思うのだが、
その説明が見当たらなかった。屋敷カードにも7がないし…はて?
09:48  |  ゲムマ注目作  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

2017.02.12 (Sun)

2017神戸新刊「正気度ゼロから始めるゲーム製作」のご紹介

今年一番わかりやすいボードゲーム作りの本
表紙

タイトル:正気度ゼロから始めるゲーム製作
ジャンル:書籍(A5サイズ)※ゲームではありません
内容物 :68ページ(本文64ページ、約48500字)
頒布時期:2017/3/12 ゲームマーケット神戸以降を予定
頒布価格:1000円予定(※イベント価格


《目次》
1. はじめに
2. 必勝法
3. 原価計算
4. 何部作るか
5. ゲームってなに?
6. ゲームデザインってなに?
7. オリジナリティってなに?
8. ターゲットを決める
9. テストプレイってなに?
10. 経済ってなに?
11. しくじり先生
12. 小ネタ集
13. あとがき

《利用者の声(予定)》
「もっと早く読みたかった」
「血液がサラサラになった」
「こんな幸せな気持ちでゲーム作るなんて初めて!」
「宇宙のすべてが、うん、わかって…きたぞ…」

《備考》
・まだ正気を保ってる人にはオススメしません。
委託の予定は今のところありません。→イエローサブマリン殿に委託しました。
09:33  |  『正気度ゼロから始めるゲーム製作』  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

2017.01.23 (Mon)

『マルコポーロの足跡』レビュー

販売:ハンス・イム・グリュック社
作者:ダニエレ・タシーニ&シモーネ・ルチアーニ
2~4人向け、約120分
マルコポーロの足跡 公式

重厚大型:☆☆★☆☆:遊び易い
幸運頼み:☆☆☆★☆:戦略判断
独立気楽:☆☆★☆☆:絡み合い
安価素朴:☆☆☆☆★:高級豪華

総評:
ミープル駒の代わりにダイスを置くようになったワーカープレイスメント。
いわゆるダイスプレイスメント。最近いろんな所で見るようになった。
目的は単純で、各プレイヤーはシルクロード時代の偉人となって旅行しましょうというもの。

得点手段は、最終目的地である北京に辿り着くとか、目的地カード(チケライみたいなもん)を
達成するだとか、契約タイルを達成するだとか、色々。
わからなければとりあえず北京を目指せばいい、っていうのは簡単で助かる。

途中途中立ち寄った街には自分の商館を置くことが出来て、次から町ごとの能力が
使えるようになる。ここは拡大再生産要素。
なので、如何に手早く基盤を整えてブーストするか、計画運用が大事。

とまぁこの辺りまでは割りとオーソドックスな、昔からある作り。
最大の特徴は、最初各プレイヤーに配られるキャラクターの能力が軒並み強いこと。
常にダイスが1個多いだとか、ワープ移動していいだとか、いきなり北京(!!)から始まるだとか。
最初説明聞くと「え?大丈夫なのそれ?」と困惑するが、
やってみるとちゃんとバランスが取れていて再び驚くというw
バランス調整すごい頑張ったんでしょうねー。

ここがスゴイ:
・ダイスをジャラジャラ振りながら一喜一憂出来るし、負けてもダイスのせいに出来る。
・先にアクションを取られても、追加費用を払えば実行できるため、そこまでギスギスした
 置きあいにはならない。
・キャラごとの能力が非常に個性的なため、自分はもちろん、他人の動き方も見てて飽きない。

ここがアカン:
・キャラクター別の強さはバランスが取れているものの、やはり使い勝手に差があり、
 場当たり的なプレイでも何とかなるキャラもいれば、最序盤から緻密な計算を要求される
 キャラもいたりで、その辺りで事故の要因を孕む。
(かといって、キャラごとに「このキャラは初心者にもお勧めです」と公式に明示すると、
 それはそれで賛否両論になってしまうので難しいのだが)
・小刻みに移動するより一気に移動した方が費用効率が良くなるのだが、一気に移動しようとすると、
 移動アクションの費用+移動ルートの費用(+先置きされてれば追加費用)で
 それをお金とラクダそれぞれ数える必要があるため、ごっちゃになって計算ミスが起きやすい。
12:29  |  ゲームレビュー  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

2016.12.24 (Sat)

『リカーーーリング』レビュー

販売:賽苑
作者:?
3~5人向け、約30分
リカーーーリング公式

重厚大型:☆☆☆☆★:遊び易い
幸運頼み:☆☆☆☆★:戦略判断
独立気楽:☆☆☆☆★:絡み合い
安価素朴:☆☆★☆☆:高級豪華

総評:
より強い役を出していき、誰も出せなくなったら場を流して、という大富豪ライクなゲーム。
大富豪と違って階段役はなく、最初に出た役で出せる役が縛られたりはしない。
また、同一カード枚数が多ければ多いほど、数字に依らず強い。
(8のペアより、9のトリオが強い。同枚数なら数字の強さは1が最強>…>9>Rの順)

しばしば「アブルクセン系」と例えられるが、個人的には全然違うゲームに感じられる。
従来のゴーアウト(大富豪系)と一線を画す部分は、強いカードを場に出すと、
直前に出されていたカードを引き取る部分。
つまり上書きするたびその前のカードが手札に入ってしまう。
これにより、単純に「強いカード出せるから出すわ」ではなく、「このカード要る?」という
ジレンマも絡むようになった。
さらに、このやり取りは場を介して行われるため、誰が何のカードを手に入れたか見える。
これも互いの戦力状況のヒントになるという訳だ。

もう一つ面白い部分は、「場のカード+1枚までしか出せない」ルール。
仮に8を5枚持っていても、場札が2枚なら8は3枚までしか出せない。
これにより、同じ数字のカードを大量に持っていれば単純に強い、訳ではなくなってる。
他のプレイヤーが直前の枚数までお膳立てしてくれて始めて意味を持つのだ。
基本的には同じカードを手札に揃えた方が強いが、それだけでは勝てない。
シンプルなカード構成、シンプルなルールでありながら、
実に考えどころの多い、奥深いゲームに仕上がっている。宇宙的な神秘を感じる。

ここがスゴイ:
・簡単なルールで濃厚なインタラクションを実現
・考えなしにプレイしてもぐるぐる手札が回っていく感覚が楽しい

ここがアカン:
・ゲームの肝が実のところインタラクションに収束しているため、ガチゲーマー同士で遊ぶと
 あそびのない、息の詰まるゲームに変貌する
・ダイナミクスさを残す意味では、+1枚縛りは何らかのコスト支払いによって無視できる
 (ロンデルで言うブースト移動)くらいのあそびを残した方が良かったように思う
20:59  |  ゲームレビュー  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑
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